今月号は先月号のつづきです。
人の一生は長いようで短いと実感したこと、そして自分自身が残された人生を悔いの残らないようにしないといけ
ないということを実感しました。では実際、悔いの残らないようとは、どういったことをすればいいのかを自分なりに考えてみました。そうした中で、1冊の本
に出会うことができました。
その本が、『死ぬときに後悔すること25』という著書でした。
著者である大津秀一氏は、緩和医療医という医師です。緩和医療って?と思われる方も多いのではないでしょうか?私も母が闘病するまでは知りませんで
した。緩和医療とは、終末期医療、すなわち末期の症状の患者さんの治療を行う専門医のことで、病気に対する治療だけではなく、終末期患者の心のケアも行
い、少しでも体と心の痛みを取り除く医療のことを言います。しかも大津先生は私とあまり年齢も変わりませんが、さまざまな経験をされてきたというのもこの
著書を読んでみてわかりました。
著書の内容としては、健康・医療編、心理編、社会・生活編、人間編、宗教・哲学編、最終編と6つのカテゴリーに分かれていて、その中で、こういった
ことをしておきなさいという形で書かれています。 また、実際に体験された患者さんとのエピソードを交えて書かれているので、私の胸に響く部分も多かった
です。
特に感銘を受けたのが、健康編の最初に記載しています「健康を大切にしなかったこと」というところです。私もまだ若いので、まだまだ人生が長いと
思っていましたが、実際には私と同じ、もしくは若くして亡くなられている方がたくさんいらっしゃるという現実でした。健康には気を遣いすぎるくらいに気を
遣わなければいけないというのが一番実感したところです。
私の場合は、健康促進のためにジムに通い始めたこと、健康診断は毎年行っていますが、健康診断のほかに、人間ドッグにも行かなければと思ったことで
す。(著書の中にPET検査のことも書いていましたが、かなり高額なのでそこまでは...と思っています。)特に私の家系はガン家系で、母も母方の祖父も
若くして他界しているので、私も間違いなく、というのは覚悟しています。要は早期発見ができればという目的で人間ドッグに行かなければという思いになりま
した。
あとはこれからしていかないといけないことがたくさんあります。私の場合、母親に対してできなかったことがたくさんありました。先月号にも記しまし
たが、「感謝の気持ちを伝えられなかったこと」「家族旅行に行けなかったこと」「二世帯に建替えできなかったこと」、あと著書の中に記していましたが、
「子どもの顔を見せてあげられなかったこと」などたくさんあります。もっと早くこの著書に出会っていればと後悔しています。この著書を通じて今後の私の人
生に生かしていかなければと思いました。