≪社内竣工検査≫
私の日常業務の中で一番大切といっても過言ではないものに≪社内竣工検査≫があります。
当社ではこの社内検査に特に重きを置いており、お引渡しの約1週間前に検査を実施します。勿論検査者は私で監督の黒木が立会います。
検査内容は外観の仕上げや排水管、外構から始まり、玄関から全ての建具・アルミサッシ開閉
状況をチェックし、内装の仕上がり、床下の配管・清掃まで1時間以上に渡りチェックしていきます。(大きな建物の場合には2時間近くかかることもあります。)
最終的には電気水道や給湯器の試運転検査まで行います。
先日の検査での一コマ。
チェック項目では、外壁に小さなハチの巣ひとつ発見。ハチが1匹、「え~もう巣を作ったんかいな、自然素材の外壁材(そとん壁)でハチも住みやすいのやろか。取っといてや。」
次に室内に入り、入った瞬間このおうちでも私の第一声はいつもの通り「ええなあ、素晴らしいなあ、こんな家に住みたいなあ、羨ましいなあ!」でした。
この建物も本当に気持の良い空気が身体を包み込んでくれています。
懐中電灯や手鏡も使用し見て回るのですが、最近では業者の皆さんとの『良いものを確実に』の意識が揃ってきたのか、殆ど不具合を見つける事が出来ません。
もうこちらも意地になって必死で『重箱の隅をつつくアラ探し』に徹するのですが、これがなかなか大変になってきています。
2番目に見つけたのが、サッシのクレセント(鍵金物)でちょっと重いものが1カ所。そして3番目が、床下に入っている断熱材(セルロースファイバー)押さえのビニールシートの端部ハギレの処理でした。僅か数センチのシートの余りが、少し見苦しくなっていたものでした。
ハテ、これって不具合かどうか疑問ですが、取あえず【整理整頓マニア】の私には気にいらない所なので、『修正リスト』行きでした。
他には、床にあったキズが数カ所と棚板のバタつきが1カ所。漆喰塗りの壁や健康クロスの仕上がりも申し分なし。必死で探した割には殆どリストに上がるものは皆無でした。
改めて大工さんを始め業者の皆さんに感謝のひと言でした。皆さんありがとう。
事務所に帰り検査結果を社員に報告したところ、こんなやりとりが。
「ハチって何のハチやった?ミツバチ?足ながバチ?どんな格好?丸かった?」
「さあ、ミツバチちゃいますか?」
「嘘やろ、ミツバチやったらもっと丸いで。みなしごハッチは丸うて可愛かったやんか。」
「そうですね、可愛くなかったからやっぱり足ながバチですわ。」
何の話か分からん取り留めのないやりとりで一件落着となったのでした。
こうして今回の建物も素晴らしい出来栄えで、安心してお引渡しできるものになっているのです。
さあ、あとはチェック項目の手直しを行い、晴れの【引渡し式】を待つのみとなりました。施主さま、またまた当社一丸となった自信作が完成です。
どうぞお幸せに暮らしてください。
有り難うございました。
平成24年6月号 竹沢建設株式会社
代表取締役 竹澤彰規(一級建築士)