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トイレ

トイレについて

トイレのデザインや機能を工夫することで、日々の生活をより快適にすることができます。まず何よりも重視したいのは手入れのしやすさ。そして空間の落ち着き。ご家族によってトイレは考え方が大きく異なるためどんなトイレにしたいかの意図を伝えることはとても大切です。ここではそんな家のトイレについての基本的な要点とデザインのポイントを紹介しました。

トイレの基本機能

清潔さと衛生
清掃しやすい素材や仕上げを選び、抗菌・防臭機能のある設備を導入しましょう。また、トイレのウォシュレットや便器だけでなく、手洗い器の選択やタオルの位置なども、掃除のしやすさに直結するため注意が必要です。

使いやすさ
老若男女問わず使いやすい高さや配置を心がけることが重要です。特に、高齢者や子供のために、安全で使いやすいデザインにしましょう。高さや配置を考えなければならないのは主にトイレットペーパーのペーパーホルダー、壁付けリモコン、手摺という3アイテムの位置。一度実際に便器に座ってみて使い勝手に不便が無いかを確認しながら決めるといいでしょう。

省エネ・節水:
省エネ型の照明や節水型のトイレを選ぶことで、環境に優しく、家計の節約にもつながります。しかし注意が必要な点が1点あります。今のトイレはこの節水能力がとても高くなっているものが多く、トイレ使用後に多量の水が流れません。結果従来品に比べ詰まりが発生することが多くなっています。たくさんのトイレットペーパーや掃除用シートなどを流す時には注意しましょう。

デザインのポイント

レイアウトとスペース
十分なスペースを確保し、狭く感じないようにレイアウトを工夫します。特に、設計上階段下にトイレを配置する場合は珍しくなく、そうすることで通常のトイレの間取りに比べ、便器の位置が手前に出ます。結果、便器と扉の距離は近くなるため、その距離がストレスなく使える広さになっているかは確認しましょう。

換気と通気
今ではトイレの換気扇は常に回っている状態が保たれるため、換気の面での懸念はあまり多くありません。しかし、窓については近年「防犯」「掃除の手間」「断熱性」の3点の理由からトイレに設置しないケースが増えています。新築一戸建てにおいて、トイレの窓は設置するのが一般的なため、不要な場合はそのことを設計士と相談してみてはいかがでしょうか。

照明
シンプルにダウンライトのみでライティングするケースが最も多いですが、デザインのためにペンダントライトを設置するケースや、トイレの背面に間接照明を据え付けるケースなどもあります。また、消し忘れ防止のためにセンサーライトを採用する選択肢も忘れてはなりません。

収納
トイレットペーパーや清掃用具を収納するためのキャビネットや棚を設置します。見た目をスッキリと保つために、壁に埋め込むタイプのキャビネットを採用するケースと、トイレの上部の空間に棚を設置するケースの2パターンが採用率が高いです。

インテリアと装飾
トイレはその他の居室と切り離された空間なため、壁紙やタイルの色やデザインでアクセントウォールを作りデザインで遊ぶことも珍しくありません。全ての面を変えると暗くなってしまったり、圧迫感があり狭く感じたりする恐れがあるため、1面を選んでアクセントにしてみるのは面白いかもしれません。

アクセシビリティ
手すりを設置すること。広さを広く作ること。扉の間口を広げること。バリアフリー設計も、どこまでバリアフリーにするかによって取り入れる内容も変わります。誰にでも使いやすいトイレを作るためにどこまで求めるかはあらかじめ家族で相談しましょう。

最新のトイレ設備

ウォシュレット
一般的なウォシュレット機能の他に、近年はその機器の手入れのしやすさに着目されています。あらかじめ洗剤をタンクに入れておくことで洗浄時泡を流してくれる泡洗浄機能や、使用後に毎回自動で便器に除菌水を吹きかけてくれて汚れが付きにくくなる機能など、日々のストレスだけでなく、トイレ本体の長持ちにも貢献してくれます。

自動開閉シート
近づくと自動で開閉する便座はとても高い省エネ性があります。トイレのフタは、主に落下物が便器内に落ちないようにするため、デザイン性を高めるため、暖房便座の熱が逃げにくくするためという3つの目的で設置されている部品です。中でも3つ目の目的については、常時開け放した場合と閉めた場合とで年間数千円もの光熱費差がでます。自動開閉にすることでそのロスをなくすことができる点は魅力と言えるかもしれません。

脱臭機能
最近のトイレには多くの場合脱臭機能が付いています。これにより、用を足している時の匂いがトイレ室内に広がりにくくなるという効果が期待できます。ただし、過信は禁物。脱臭のための機構はそれほど強く匂いを吸っているわけではありません。

タッチレス機能
トイレに設置する手洗い器については手をかざすだけで水を流すことができるセンサー式のものは、衛生面でとても優秀です。採用率は決して高くはありませんが、衛生についての意識が高い方は一考の余地ありではないでしょうか。

トイレの環境デザイン

植物やアート
小さな観葉植物やアート・小物を飾ることで、トイレの空間を華やかにすることができます。限られた1帖ほどの空間だからこそ、小さな棚を設けて小物を飾ると殺風景な空間に彩りが生まれるのでオススメです。

アロマ
アロマディフューザーを置くことで、リラックスできる空間を演出します。ただ単純に匂いをかき消すための芳香剤という考え方ではなく、落ち着ける空間デザインの一環として香りを選択するのもいいかもしれません。

トイレの設計例

狭いスペースを有効活用する場合
壁掛け式の便器やタンクレストイレ、またはコーナーに設置できる手洗い器を利用します。壁に埋め込むことのできるタイプのスリムな収納キャビネットも、こうした省スペースの設計では有効です。

広いスペースを持つ場合
ゆったりとしたレイアウトを採用し、落ち着いた空間としての要素を取り入れます。例えば、アート作品を飾ったり、エレガントなペンダントライトを使用したりするのが良い例。トイレを用を足すためだけの場所ではない考え方の場合は検討したい項目です。

トイレは、家の中でも特にプライベートな空間であり、快適さと機能性を両立させることが重要です。適切な設計とデザインで、日常生活の質を高めるトイレ空間を作りましょう。