木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造の違いと特徴を解説!建物づくりの基本知識

1.木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造。家を建てる主要な構造

木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造ってどれがいいんですか?

これはお客様から時々出てくるご質問。

僕たちエッグ住まいる工房は木造建築をしている工務店なのですが、建物を建てるとき、構造の違いによって性能や特徴が大きく変わります。
ここで挙げた木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の3つは、住宅や建築物でよく使われる代表的な構造です。本記事では、初心者でもわかりやすいようにポイントをまとめてみました。ぜひ最後まで御覧ください。

申し遅れましたが改めまして
みなさんこんばんは
茨木市にある自然素材の注文住宅を建てる工務店
エッグ住まいる工房竹澤貫と申します。

2.木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造で何が変わるか?を知る

木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造という3種類の骨組みがあることは皆さんなんとなくご存じかと思いますが、それぞれがどんな特徴を持ってるか?というと、あまり知りません。
まずはそれぞれ何が違うのかについて触れていきましょう。

ちなみにこの木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造はそれぞれ専門用語では
木造(W造)・鉄骨造(S造)・鉄筋コンクリート造(RC造)と表示され、Wood、Steel、Reinforced Concreteの頭文字からきてたりします。豆知識。

 ① 費用が違う(価格)

構造によって新築時にかかる費用は大きく変わります。(価格は参考)

 構造参考
⇧高い鉄筋コンクリート(RC造)3,200万円
鉄骨(S造)2,700万円
⇩安い木造(W造)2,000万円

 ② 工事できる場所が限られる(施工性)

この3種の建物は、大きく2つの理由で工事のしやすさが変わります。
①建物の重さ:重い建物は立てられる地盤が限られる。
②工事車両:木造・鉄骨・鉄筋コンクリートは、ぞれぞれ材料が違うため工事をする車の種類や工事方法が異なり、そのため建てられる土地が限られる場合があります。

 構造参考
⇧施工しやすい木造(W造)材料が軽く、人力での運搬も可
鉄骨造(S造)工場でハコ状の部屋を事前に作るタイプ(セキスイハイム等)は、敷地や周囲のスペースについて検討が必要。
⇩施工しにくい鉄筋コンクリート造(RC造)材料自体はその場ですべて作るため大きくないが、かなり重量がある。地盤沈下などの対策が必須。

木造45t
鉄骨造105t
鉄筋コンクリート造230t

 ③ 将来のリフォーム(可変性)

骨組み+壁という作りの木造・鉄骨造と異なり、鉄筋コンクリート造の建物は壁もコンクリート。そのため、「将来壁を抜いて1部屋にする。」というリフォームや、「壁のコンセントを別の場所に移動する。」などの融通が利きにくい点に注意が必要です。

 構造参考
⇧可変性が高い鉄骨造(S造)体育館など広い空間を作ることが得意な鉄骨造は、新築時から柱の少ない家を建てることができるため、将来的にも壁の増減がしやすい。
⇧可変性が高い木造(W造)鉄骨造と異なり材料が木製なため、材料加工などがしやすく、可変しやすい。
⇩可変性が低い鉄筋コンクリート造(RC造)間取りの変更などがしにくく、将来を見据えた設計を事前にしておく必要性が高い。

 ④ 間取りの自由さ

通常木造住宅では約4mに1本柱を入れなければ、耐震性の高い建物は立てられませんが、鉄骨造の建物はより長い区間柱がなくてもよく、また、鉄筋コンクリート造の建物はさらに自由な空間設計をすることができます。

 構造参考
⇧間取りの自由度が高い鉄筋コンクリート造(RC造)美術館など特殊なカーブのある壁などを作る際などは特に有効。独特な設計が可能
⇧間取りの自由度が高い鉄骨造(S造)鉄筋コンクリートほどではないが、空間設計の自由度が高い。
⇩間取りの自由度が低い木造(W造)特殊な間取りを作ることができないわけではないが、木造の中でも特赦な設計が必要。
例:SE構法など

 ⑤ 熱の伝わりやすさの違い(断熱性)

構造体そのものの熱の伝わりやすさがそれぞれ異なるため、構造に合わせた断熱対策が必要です。

 木コンクリート
1とする8倍熱が伝わりやすい275倍熱が伝わりやすい
0.2 W/m・K約1.6 W/m・K約55 W/m・K

 ⑦ 湿気のたまりやすさ(防湿性)

木造・鉄骨造に比べ、鉄筋コンクリート造の建物は湿気がたまりやすいというデメリットがあるため、対策が必須です。湿気がたまりやすくなる理由は以下の通り。

  • 木造・鉄骨造に比べ隙間のない気密性の高い建物になるため、湿気の逃げ場がない。
  • 作りによっては地面から湿気を吸い上げてしまう場合がある。
  • 熱が伝わりやすいため結露が発生しやすい。

これにより、クローゼットなどでカビが発生したりするリスクがあります。

3.各素材ごとに特徴をまとめてみました

 ◆木造(W造)

  特徴

  • 主に木材を使用した構造。
  • 日本の住宅で最も一般的な構造方式

  メリット

  • コストが安い: 鉄骨やコンクリートに比べて安価で建築可能。
  • 施工が簡単: 木材を扱いやすいため、工期が短い。
  • 可変性が高い: 将来的なリフォームなどの際に自由度が高くなる。
  • 断熱性が高い: 木材自体の断熱性能により、冬は暖かく、夏は涼しい住環境を実現。
  • 環境に優しい: 再生可能資源である木材を使用。

  デメリット

  • 間取りの自由度が低い: 鉄骨造・鉄筋コンクリート造に比べると自由度が下がる。

 ◆ 鉄骨造(S造)

  特徴

  • 鉄骨(スチール)を柱や梁として使用する構造。
  • 工場やビル、マンションなど中規模以上の建物で多く採用。

  メリット

  • 工期が短い: 工場でユニットを生産する作りの場合工期がかなり速い。
  • 可変性が高い: 木造同様壁の細工がかなりしやすい。
  • 間取りの自由度が高い: 大空間を設計しやすいため、自由度が高い。

  デメリット

  • コストが高い: 材料費や施工費が木造より高い。
  • 熱が伝わりやすい: 構造骨組みそのものがかなり熱を通しやすいため、遮熱が必要。

 ◆ 鉄筋コンクリート造(RC造)

  特徴

  • 鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造。
  • 高層マンションや公共施設で多く採用。

  メリット

  • 間取りの自由度が高い: 間取りや建物の作りの自由度は圧倒的に高い。

  デメリット

  • コストが高い: 材料費と工期が長く、建築費用が高額になる。
  • 施工に時間がかかる: コンクリートの硬化に時間が必要。
  • 工事できる現場が限られる: かなりの重さを誇るため、地盤補強などが必要。
  • 改修が難しい: 一度建てると大幅な改修が困難。
  • 熱が伝わりやすい: 壁自体が熱を伝えてしまうため、断熱の対策が必要。
  • 湿気がたまりやすい: 湿気をためこんでしまいやすいため、湿気の対策が必要

4.各構造の比較表

構造メリットデメリット主な用途
木造コストが安い
施工がしやすい
リフォームしやすい
断熱性が高い
間取りの自由度が低い戸建住宅
鉄骨造リフォームしやすい
間取りの自由度が高い
コストが高い
断熱性が低い
工場、中層建物
鉄筋コンクリート造間取りの自由度が高いコストが高い
施工がしにくい
リフォームしにくい
断熱性が低い
湿気がたまりやすい
高層マンション、公共施設

5.木造住宅のエッグ住まいる工房

エッグ住まいる工房では、このうち木造の在来軸組み工法で、お客様に住まいづくりをしています。
その中でお客様から、木造だと耐震が弱くて心配ではないかと聞かれたこともありました。
今の住宅は木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造どの作り方をしても、耐震等級は1~3のいずれかに該当します。
耐震等級3の木造 < 耐震等級1の鉄筋コンクリート造
のようになることはありません。

僕が最後にお伝えしたい大切なことは3つです。

1つは、ここに書いたようなメリット・デメリットを知って構造を選んでほしいということ
2つめに、そのうえでデメリットにはきちんと対策をしてほしいということ
3つめに、どの構造を選んだとしても、耐震性の高い建物にするよう指示してほしいということです。


木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造の違いの中に「耐震性」を入れなかったのはそれが理由です。
材料そのものの頑丈さに違いはあれど、建物として建築する際にはしっかりと計算が必要です。皆さんのお住まいが頑丈で長持ちする家にきちんとなりますよう願っております。

この記事を書いた人

竹澤 貫

エッグ住まいる工房 取締役副社長/営業・広報担当 大手ハウスメーカー、中規模ビルダーの営業経験を経て、エッグ住まいる工房で「笑顔を作る住まいづくり」についてお客様に発信をし続けている。 パソコン・Web関係に強く、Instagramの公式アカウントでは毎週金曜日に失敗しない住宅計画についてライブ配信を行っている。

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