GX志向型住宅で未来の暮らしを実現!大阪で建てる省エネの住まい

お住まいの省エネ、高性能化についてのお話。「ZEH住宅」というキーワードを聞いたことがある方は今や多くなっているのではないでしょうか。
これは「Net Zero Energy House(ネットゼロエネルギーハウス)」の略称で、年間で消費するエネルギー量と創出するエネルギー量を差し引き、実質的にゼロにする住宅のことを指します。

そんなZEH住宅が最新の家ではない。ということを皆さんはご存じでしょうか。

今日はそのZEH住宅がさらに進化したお住まい。GX志向型住宅について少しご説明していこうと思います。

1. GX志向型住宅とは?脱炭素時代の新しい住まいづくり

GX(グリーントランスフォーメーション)志向型住宅とは、再生可能エネルギーの活用や省エネルギー性能の向上を通じて、環境負荷を大幅に削減することを目指した住宅のことです。別記事でも紹介しているので、よろしければ是非そちらもご覧ください。

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従来のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)よりも一歩進んだこの住宅。建築資材の選定や建設・解体時のCO2排出まで含めた“ライフサイクル全体”でのカーボンニュートラルを意識しています。

具体的な基準は以下の通り3つの要件。性能基準のクリアが必要になります。それが

  • 断熱等性能等級「6以上」
  • 再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率「35%以上」
  • 再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量の削減率「100%以上」

このようなGX志向型住宅は、住宅業界のGX化の一環として国も強く後押ししているもの。2030年のカーボンニュートラル目標達成に向けた鍵を握る存在です。

2. なぜ今、大阪でGX志向型住宅が注目されているのか

 ▶都市型住宅こそ省エネ化が急務

大阪府は全国有数の人口密集地であり、住宅エネルギー消費量の多さが課題となっています。夏は蒸し暑く冬も底冷えする気候のため、冷暖房効率の高い住宅が求められています。

GX志向型住宅は、高断熱・高気密をベースにエネルギーを極力使わない設計がされています。これはまさに大阪の都市部に適した住宅仕様です。

 ▶災害への備えとレジリエンス性の強化

大阪は南海トラフ地震への備えが必要とされる地域です。GX志向型住宅の多くは太陽光発電と蓄電池を搭載し、災害時のエネルギー自立を可能にします。エコであると同時に「暮らしを守る」性能も備えている点が注目されています。

3. GX志向型住宅のメリットとは?家計にも環境にも優しい選択

 ①光熱費の大幅削減

高性能断熱材、トリプルガラス、太陽光発電、HEMS(家庭用エネルギー管理システム)。これらを導入することで、一般住宅と比較して光熱費を年間で数万円以上節約できます。

 ②長期的な資産価値の維持

GX志向型住宅は、今後の住宅政策に沿った設計となっており、売却時にも高い評価を得やすくなります。加えて、長期優良住宅の基準を満たすことで税制優遇も受けやすくなります。

 ③健康的で快適な住環境

温度差の少ない室内環境は、ヒートショックのリスクを下げ、子育て世代や高齢者にも安心。調湿性・通気性を考慮した内装素材の選定により、結露やカビの発生も抑えられます。

4. 大阪でのGX志向型住宅建築におけるポイント

 ▶補助金や制度の活用

大阪府では、省エネ住宅や再エネ設備に関する補助制度が設けられていることがあります。国の「子育てグリーン住宅」も含め、設計段階から申請を意識しておくことが重要です。
2025年現在
GX志向型住宅は160万円の補助金
それに対しZEH水準住宅は40万円の補助金が給付されます。
このことからも、国が高性能な住宅に力を入れたがっていることが分かります。

 ▶地域気候への対応

大阪の高温多湿な気候に対応するには、断熱性能だけでなく通気設計にも配慮した住宅デザインが必要です。また、都市部では敷地の狭小性も課題のひとつとなるため、建築会社の提案力が問われます。

 ▶信頼できる工務店選び

GX志向型住宅は高度な技術力が必要です。大阪でGX志向型住宅を検討する場合、地域密着型で実績があり、環境技術に強い工務店を選ぶことが成功へのカギです。

5. GX志向型住宅に活用できる補助金制度の注意点

GX志向型住宅は高性能な設備や仕様を求められるため、初期費用がやや高めになる傾向があります。
しかし、国や自治体の補助金を上手に活用することで、負担を軽減することが可能です。
そんな補助金の利用ですが、誰もが簡単に受けられるわけではない点に注意が必要です。

 ▶「子育てグリーン住宅」

2025年現在GX志向型住宅を建てる上で利用できる助成金の中で、最も主流になるのがこの「子育てグリーン住宅」助成金です。
要件を満たした建物に対し、160万円の補助が受けられるというとても大きなもの。
外部リンク<子育てグリーン住宅支援事業>
ただ、簡単に160万円がもらえるというものではないので、以下の注意点を押さえておくようにしましょう。

 ①スケジュールの注意

補助金を受けるためのスケジュールとして覚えておかなければならないものは2つあります。
ⅰ.補助金申請期限
2025年12月31日までで、予算上限に達するまでの間で「建物の基礎工事着工以降」まで進んでいること
ⅱ.完了報告期限
2026年7月31日までに建物が完成し、完了報告をすること

この2つです。
特にⅰについては、「年内期限ならまだあるなぁ」ではなく、予算面、単純な期日面共にいつでも余裕があるという物ではない点に注意が必要です。

 ②工務店・ハウスメーカーの協力なしに補助金申請はできない

GX志向型住宅の補助金申請には、認定制度や技術的な証明書類が求められることがあります。経験豊富な工務店と連携して進めることでスムーズに申請できます。逆に「対応できない」とする工務店もあるためよく確認するようにしましょう。

 ③総額の計画に含めない。もらえないかもしれないと頭に入れておく

補助金申請の注意点①-ⅰで書いてある通り、補助金というのは国や自治体があらかじめ設定している予算を上限として支給するものです。
そのため、「12月末までに着工すれば受けられる」と考えて計画を組み立てていて、直前で予算上限に達してしまうと、補助金が急に受けられない計画になるリスクがあります。
こうしたことが起こると、もらえると思っていた160万円がもらえない。というトラブルに発展する場合がありますので、よくよく注意するようにしてください。

6. GX志向型住宅で未来の暮らしを選ぶということ

GX志向型住宅は、省エネ・再エネの枠にとどまらず、「住まいが地球環境の一部として機能する」という未来志向の家づくりです。大阪で住宅を建てる際、これまでの常識だけでなく、GXという新たな視点から住宅選びを考えることが求められています。

エネルギーの自給自足、災害時の安心、そして次世代につなぐ持続可能な暮らしを実現するための選択肢が、このGX志向型住宅です。知識として、そして、皆さんのお住まいの選択肢としてぜひ覚えておいてください。

この記事を書いた人

竹澤 貫

エッグ住まいる工房 取締役副社長/営業・広報担当 大手ハウスメーカー、中規模ビルダーの営業経験を経て、エッグ住まいる工房で「笑顔を作る住まいづくり」についてお客様に発信をし続けている。 パソコン・Web関係に強く、Instagramの公式アカウントでは毎週金曜日に失敗しない住宅計画についてライブ配信を行っている。

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