自然素材の家で住むことによって得られる効果とは?

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1.自然素材の家が今、選ばれている理由
住宅の性能やデザインは年々進化していますが、今注目されているのが「自然素材の家」です。
健康志向や環境配慮といったライフスタイルの変化に合わせ、自然素材を用いた住まいを選ぶ人が増えています。
化学物質をなるべく使わず、呼吸する素材で構成された空間は、心身ともにリラックスできる場所になります。
とくに家の中で長時間過ごす子どもや高齢者にとって、空気の質や素材の肌触りは大切な要素です。
自然素材の代表例としては、本漆喰(しっくい)や無垢床、断熱材にはセルロースファイバーなどが挙げられます。
また、外壁材としては、火山灰を原料とする「そとん壁」も人気が高まっています。
2.調湿効果で快適な室内環境に
自然素材の大きな特徴のひとつが「調湿性」です。
湿気が多い日本の気候では、室内の湿度バランスを整えることが重要になります。
たとえば本漆喰(しっくい)は、壁面に使うことで湿度が高いときには吸湿し、乾燥しているときには湿気を放出する性質があります。
これにより、結露やカビの発生を抑え、快適な室内環境を保つことができます。
同様に、無垢材の床も調湿機能に優れており、室内の湿度を一定に保つ助けになります。
針葉樹の無垢床の場合はとくに冬場足元が冷えにくく、裸足でも温もりを感じられるため暖房に頼りすぎずに済むメリットもあります。
断熱材に「セルロースファイバー」を使用することで、断熱性能と同時に吸放湿性を持たせることができます。
調湿・断熱・防音を兼ね備えた自然素材の断熱材として認知度も広がってきている印象があります。
3.無垢床の魅力と針葉樹・広葉樹の違い
無垢床は、木そのものを一枚板として使用するため、木のぬくもりを直接感じることができます。
その自然な風合いや経年変化を楽しめる点も、魅力のひとつです。
無垢床には大きく分けて「針葉樹」と「広葉樹」があり、それぞれ特徴が異なります。
針葉樹(例:杉・桧)
柔らかく、足触りがとてもやさしいのが特徴です。
冬でも冷たさを感じにくく、素足での暮らしに向いています。
ただし、傷がつきやすいため、表面のメンテナンスや風合いの変化も楽しむ心持ちが大切です。
広葉樹(例:ナラ・ウォールナット)
硬くて重厚感があり、耐久性に優れています。
表面が傷つきにくく、家具の跡もつきにくいため、長く美しさを保ちたい人におすすめです。
足触りは針葉樹ほど柔らかくはありませんが、無垢ならではの質感を十分に楽しめます。
いずれにしても、無垢床は合板フローリングとは異なり、接着剤などの化学物質が少ないため、シックハウス症候群などの心配が少ない点も大きな安心材料です。
4. 断熱性・吸音性に優れたセルロースファイバー
自然素材の断熱材として注目されているのが「セルロースファイバー」です。
新聞紙を原料とし、ホウ酸などを添加することで、防虫性・防火性・防カビ性を高めたエコ素材です。
セルロースファイバーは、空気を多く含む繊維状の構造が、すぐれた断熱効果を生み出します。
加えて、吸音性も高いため、室内の音の反響を抑え、外部からの騒音も和らげる効果があります。
さらに、吸放湿性を持っているため壁内の結露対策も期待できる、建物の寿命を延ばすことにもつながります。
セルロースファイバーを使用することで、エネルギー消費を抑えつつ、快適な住まいを実現できます。
5.美しく、機能的な外壁材「そとん壁」
「そとん壁」は、シラス台地の火山灰を原料とした左官仕上げの外壁材です。
見た目の美しさと高い機能性から、自然素材の家にふさわしい外壁材として注目を集めています。
そとん壁の最大の特徴は、高い耐久性と通気性です。
無機質であり、紫外線に強く、色あせしにくいので、長期間にわたって外観の美しさを保つことができます。
さらに、そとん壁には防水性も備わっていて、外からの水は通さず内側の湿気だけを外へ逃がす、まさに「呼吸する壁」としての機能を持っています。
自然素材にふさわしい風合いを持ちながら、メンテナンス性や機能面でも優れたそとん壁は、長く安心して住める家づくりに貢献してくれます。
6.自然素材の家で得られる心と体の健康
自然素材の家で暮らすことで、私たちは知らず知らずのうちに、さまざまな恩恵を受けています。
化学物質の少ない空間は、アレルギーや喘息といった健康リスクの軽減につながります。
また、無垢材の香りや漆喰の白さ、自然の質感に包まれることで、心理的な安心感やリラックス効果も得られます。
実際に、自然素材の家で暮らしてから睡眠の質が上がった、という声も少なくありません。
子育て中の家庭や、将来を見据えて安心・安全な住まいを求める方にとって、自然素材の家はとても理想的な選択肢といえます。
見た目の美しさだけでなく、住む人の健康や心地よさを支える自然素材の家。
本漆喰や無垢床、セルロースファイバー、そしてそとん壁といった素材を上手に活かしながら、五感で楽しめる住まいづくりをしてみてはいかがでしょうか?
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