【住まいづくり10か条】第6条「未来に廃棄物にならない建材を吟味し、省エネで地球環境に配慮した住まいづくりを目指します。」

みなさん、こんばんは。
自然素材の注文住宅を建てる、茨木市の工務店エッグ住まいる工房の代表兼設計担当の長野です。
「住まいづくり10か条」シリーズもいよいよ折り返し、第6条をご紹介致します。
これまでの第1条から第5条では、
―プロとしての誇りや努力
―お施主様と共に創るワクワク感
―一生に一度だからこそ妥協しない覚悟
―潜在的なご要望を汲み取る提案
―自然と調和した住まいづくり
についてお話ししてきました。今回はそこからさらに一歩踏み込んだ内容をお伝えしたいと思います。
◆なぜ「未来」を見据えるのか。
住まいは数十年先までご家族と共に歩む存在です。しかし建材の選び方によっては、リフォームや解体時に大量の産業廃棄物を生み出すことも少なくありません。大量生産・大量消費の時代から、これからは「長く使えるか」「自然に還るか」といった視点で素材を選ぶことが重要だと考えます。私たちは、住まいづくりをするその瞬間だけでなく、50年後・100年後の未来までを考えて素材を吟味しています。
◆自然素材が持つ力
私たちが無垢材や漆喰、そとん壁といった自然素材にこだわる理由のひとつは、「未来にごみにならない暮らしに近づける」という点にあります。木は燃やしても土に還り、漆喰やそとん壁も自然由来の鉱物からできています。化学物質を多く含む建材に比べると環境への負荷は小さいのです。さらに、自然素材は暮らす間も人にやさしい。調湿作用で快適な室内環境をつくり、経年変化によって味わいを増していく。その過程そのものを楽しんでいただけるのも魅力です。
◆省エネと快適性は両立できる
第5条で触れた「自然と調和した住まい」とも繋がりますが、省エネはただ光熱費を下げるためだけではありません。庇や窓の配置を工夫し、夏は日射を遮り、冬は陽だまりを取り込む。断熱材やサッシの性能を適切に選び、機械設備に頼り過ぎずに快適さを保つ。これに自然素材の調湿性能が加われば、冷暖房に使うエネルギーをぐっと抑えることができます。結果として光熱費が減り、ご家族の家計にやさしいだけでなく、CO₂削減にもつながります。
◆お施主様にとってのメリット
「未来に廃棄物にならない建材を吟味する」というと、地球環境への配慮という大きな視点に思えるかもしれませんが、実は暮らしの安心や快適さにも直結します。例えば自然素材の無垢床は、化学系のフローリングに比べて有害物質の心配が少なく、小さなお子様やペットにも安心です。また長く住み続けても劣化ではなく「味わい」になるので、張り替えの頻度を減らせ、長期的にコストも抑えられます。将来解体するときも、自然に還る素材が多ければ処分費も軽減されます。
◆未来の世代へ残す住まい
住まいは、今のご家族だけのものではありません。次の世代に受け継がれ、地域の景観や環境に影響を与え続ける存在です。だからこそ私たちは「建てた瞬間がピーク」ではなく、「時を経ても価値が残る住まい」をつくりたい。そのために未来を見据え、廃棄物を生まない素材、省エネの工夫を選択し続けています。
◆まとめ
第1条から積み重ねてきた「誇りと努力」「ワクワクと感動」「妥協のない姿勢」「潜在的なご要望を汲み取る提案」「自然との調和」。それらすべての想いが、この第6条に繋がっています。未来を見据えた建材選びと省エネの工夫は、お施主様の暮らしをより健やかに、そして地球環境にもやさしいものにしてくれます。
これからも私たちは、ご家族の笑顔と未来の地球を大切にする住まいづくりを続けてまいります。次回の第7条も、どうぞ楽しみにしていてください。