制振ダンパーとは?その種類と、エッグ住まいる工房が採用しているKダンパー

※株式会社IMAホームページより引用

1.地震に強い家を支える「制振」という考え方

日本は地震の多い国。
特に近年は震度5以上の地震も珍しくなく、住宅に「耐震性」だけでなく「制振性」や「免震性」といった、より高度な地震対策が求められるようになっています。
そんな中で注目されているのが「制振ダンパー」。
地震の揺れを吸収・分散し、建物の変形や損傷を抑える装置です。
国交省も住宅の耐震化を推進しており、構造安全性の重要性を説明するページがあります。
国交省:住宅・建築物の耐震化

2.制振ダンパーとは?耐震・免震との違い

制振ダンパーは、地震による建物の揺れを抑えるための装置です。
壁や柱の内部に設置され、金属やオイル、ゴムなどの素材によって、地震エネルギーを熱に変えて吸収します。
よく混同されるのが耐震構造や免震構造との違いです。

  • 耐震構造:建物自体を強くして地震に耐える仕組み
  • 免震構造:建物と地面の間に免震装置を設置し、揺れを建物に伝えにくくする仕組み
  • 制振構造:建物内部にダンパーを設置して、揺れのエネルギーを吸収する仕組み
    つまり制振構造は「揺れを受け止めながらやわらげる」方法で、地震のたびに建物へのダメージを減らす役割を果たします。

3.制振ダンパーの種類と特徴

制振ダンパーにはいくつかの種類があります。
それぞれの特徴を理解すると、自分の住まいに合った構造を選びやすくなります。

■ 摩擦型ダンパー

樹脂などの摩擦材をすべらせてエネルギーを吸収します。
構造がシンプルで耐久性が高く、繰り返しの地震にも強いタイプです。

■ オイルダンパー

自動車のショックアブソーバーと同じ原理で、オイルの抵抗力で揺れを減衰させます。
小さな揺れから大きな地震まで、幅広い範囲で効果を発揮しますが、経年によるオイル劣化に注意が必要です。

■ 鋼材ダンパー

金属の弾性・塑性変形を利用してエネルギーを吸収します。
繰り返し地震に強く、長期耐久性に優れていますが、地震後には点検・交換が必要な場合もあります。

■ 粘弾性体ダンパー

ゴムや粘弾性樹脂の変形を利用して揺れを吸収します。
柔らかく、風や交通振動などの微小な揺れにも反応しますが、温度依存性があるため寒冷地では性能調整が必要です。

このように、ダンパーの種類によって「効く揺れの大きさ」や「メンテナンス性」が異なります。
それぞれの特性を理解した上で、構造や地域に合った選択が重要です。

4.「Kダンパー」とは?

エッグ住まいる工房が採用しているのは、IMA社のKダンパー。
これは、住宅向けに開発された高性能な摩擦型の制振ダンパーです。
特徴は、地震のたびに揺れのエネルギーを吸収し、構造躯体へのダメージを軽減すること。
大地震だけでなく、震度4程度の中規模地震でも効果を発揮します。
Kダンパーは、鉄道車両のブレーキと同じフェノール樹脂による摩擦を利用して、建物にかかる負担を吸収します。
また、繰り返しの揺れにも強く、長期間性能が劣化しにくいのが大きな特長です。

5.なぜエッグ住まいる工房はKダンパーを採用しているのか

エッグ住まいる工房がKダンパーを採用している理由は、地震に強く安心できる家を実現するためです。
私たちが大切にしているのは、単なる壊れにくい家ではなく、繰り返しの地震でも耐震性を維持し家族の安心を守る家をお届けすることです。
Kダンパーは、一般的な耐震構造にプラスして「制振」の機能を加えることで、より高い安全性を実現。
地震のエネルギーを吸収することで、構造材のねじれや壁のひび割れを抑え、住宅寿命の延命にもつながります。
また、自然素材の家づくりと組み合わせることで、安全性と快適性の両立を実現しています。
例えば、漆喰の壁や無垢材の床といった自然素材の心地よさとともに、Kダンパーが「安心」を支えています。

6.制振で守る、家族の未来

地震大国の日本において、耐震だけでなく制振を考えることは欠かせません。
制振ダンパーは、目に見えない場所で建物を守る存在。
その中でもKダンパーは、長期的な信頼性と実績を兼ね備えた製品です。
エッグ住まいる工房では、このKダンパーを採用することで、自然素材の温かさと、地震に強い構造の両立を目指しています。
安心して長く住める住まいを。それが、私たちの考える「家族の笑顔を守る家」です。






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この記事を書いた人

竹澤 貫

エッグ住まいる工房 取締役副社長/営業・広報担当 大手ハウスメーカー、中規模ビルダーの営業経験を経て、エッグ住まいる工房で「笑顔を作る住まいづくり」についてお客様に発信をし続けている。 パソコン・Web関係に強く、Instagramの公式アカウントでは毎週金曜日に失敗しない住宅計画についてライブ配信を行っている。

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