構造見学から知る、家の耐震性のことについて学ぶ

みなさんこんばんは
茨木市で自然素材の注文住宅を建てる工務店
エッグ住まいる工房 竹澤貫 と申します。

今日は以前アップした『構造見学会で見るべきポイント』について、<耐震性能>のテーマの部分に絞ってお話していこうと思います。

「最近の家はどの家を建てても頑丈だから心配ない」

頑丈になっているというのは間違いではありません。でも、もっとちゃんと地震のこと、耐震のことを知っておきたいと思われる方にはぜひご覧いただきたい。そんな内容にしてみます。

以前アップした『構造見学会で見るべきポイント』の記事では、幅広く耐震や断熱などについてお話していますので、よろしければぜひそちらもご覧ください。

https://www.egg-jp.com/staff_blog/staff_blog-22271/

国が認めた地震に対する頑丈さのモノサシ。耐震等級

そもそもまず地震に強い家ってどんな家?というお話になるのですが、それは今この日本において非常にわかりやすくなっています。
そのモノサシにあたるのが、【耐震等級】というもの。

今新築住宅を建てると、全ての建物に対してこの【耐震等級】がラベリングされます。
※厳密に言うと【耐震等級】という認定証をもらうためには別の手続きが必要なのでちょっとだけ語弊はあります。

その等級が1~3。

それぞれの地震の強さは以下のようになります。

耐震等級1:建築基準法の最低基準。震度6強〜7程度の地震で倒壊・崩壊しないレベル。
耐震等級2:等級1の1.25倍の耐震性能。学校や避難所などにも適用。
耐震等級3:等級1の1.5倍の地震力に耐える。警察署や消防署などの防災拠点と同等の強さ。

今この国で建てる時は、必ず耐震等級1以上にしなければならないようになっているので、そういう意味合いでは「弱い建物は建てられなくなっている。」という表現は間違いではないですね。

でもそれは最低基準ギリギリである。ということを忘れずにいたいところです。

建物の強さをはかる。構造計算

さて、ここまでで「耐震等級が大事!」までは言わないまでも、耐震等級という考え方についてぼんやりとご理解いただけましたでしょうか。

次にお話するのは、その【耐震等級】ってどうやって決めるの?というお話。

1よりも2。2よりも3の方が地震に強い家。
その1,2,3を決める基準になるのが、建物の「構造計算」というものです。

建物の間取りが決まると、その間取りに対して計算を行います。
柱、筋交い、梁、壁
数、太さ、間隔など
構造躯体という骨組み部分の条件をもとに、「この間取りはどんな強さか?」をはかります。

その結果をもとに、この家の耐震等級1,2,3が決められるわけですね。

構造計算にも種類があるのですが、ここでは説明は省きます。
詳しくは別記事でも触れておりますのでぜひご覧ください。

現場で計測をして決まっているわけではない。耐震等級

住まいづくりについてたくさん勉強をしている方ならご存じかもしれませんが、建物の気密性能(C値)は実際に現場で測定することでどれだけの性能の家になっているかをはかります。
しかし、この「耐震等級」という地震に対する頑丈さというのは、現場で何かを測定することで決まるものではありません。あくまで机上計算上決まるものです。

ちなみに「計算通りにちゃんと家が建っているか?」については、第三者機関によってきちんとチェックを受ける必要があるためご安心を。
コッソリ柱の数を減らす。みたいな悪徳なことはできないようになってます。

ですが、大きなお金をかけた人生に一度の大きな計画。
自分の家の骨組みがどんな仕上がりになっているか?は自分の目でみておきたいところです。

各社が開催している構造見学会。そこでは地震に強い家にするために必要なことを学ぶことができます。

いずれ自分の家の骨組みを見る予行演習も兼ねて。
そんな気持ちでご覧になるのもいいかもしれませんね。

この記事を書いた人

竹澤 貫

エッグ住まいる工房 取締役副社長/営業・広報担当 大手ハウスメーカー、中規模ビルダーの営業経験を経て、エッグ住まいる工房で「笑顔を作る住まいづくり」についてお客様に発信をし続けている。 パソコン・Web関係に強く、Instagramの公式アカウントでは毎週金曜日に失敗しない住宅計画についてライブ配信を行っている。

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