家のシロアリ対策にも使われる「ホウ酸」とは一体なにもの?

1.ホウ酸ってどんな素材?

「ホウ酸」と聞くと、なんとなく化学薬品のようなイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし実はホウ酸は、海水・土壌・温泉水などに含まれる 自然由来のミネラル成分 です。
人間にも微量なら必要とされる元素のひとつで、自然界に広く存在しています。


シロアリへの防蟻剤として使われる理由は、その性質が非常に安定しているため。
ホウ酸は揮発しないため、シロアリへの効果が 長期間にわたって持続する のが大きな特徴です。
また臭いが出ないことや、有機溶剤を使わないという点から、室内の空気質を大切にしたい方や自然素材志向の住まいとの相性がとても良い素材です。

2.なぜシロアリに効く?人には優しく、虫には厳しい仕組み

ホウ酸は、昆虫の体内で代謝を阻害する働きがあります。
これがシロアリにとって致命的で、一度ホウ酸を摂取したシロアリは活動できなくなります。
一方で、人間や犬・猫などの哺乳類は、ホウ酸の代謝経路が異なるため影響を受けにくい仕組みです。
つまり、虫には強く・人にはやさしいというのがホウ酸防蟻の大きな特徴です。

また、ホウ酸は揮発しないため空気中に成分が漂うことはありません。
一般的な防蟻剤に含まれる薬剤は、揮発した成分が時間とともに薄まって効果が落ちていくことがあり、再施工が必要になるケースもあります。
しかしホウ酸は木材に留まり続けるため、効果の持続性が高く、木材を長期的に守る点も高く評価されています。


エッグ住まいる工房が採用している シロアリ防蟻の「エコボロンPRO」 も、こうしたホウ酸の特性を最大限に活かした防蟻材です。
自然素材の住まいづくりを考える私たちにとって、室内環境に影響を与えにくい防蟻方法を選ぶのは必然でした。
同時に、一般的な防蟻方法だと5年おきに再施工が必要となり、築五年の新築住宅の壁を剥がしてやりますか?という点で疑問点があります。

3.ホウ酸防蟻は長く安心できる住まいづくりに向いている

前述してきた通り、ホウ酸は自然界に存在するミネラルで、揮発せずにおいもありません。
その特性によって長期間の防蟻効果を発揮し、一般的な化学薬剤に比べて室内環境への影響が小さいのが魅力です。

木造や軽量鉄骨など木を使っている住宅では「構造材をいかに長く守るか」が寿命を大きく左右します。
そのため、シロアリ対策は最初の建築時に何を選ぶかがとても重要です。

住まいの空気環境を損なわず、構造材をしっかり守るこの方法は、長く安心して暮らせる住まいを望む方にぴったりの選択です。







この記事を書いた人

竹澤 貫

エッグ住まいる工房 取締役副社長/営業・広報担当 大手ハウスメーカー、中規模ビルダーの営業経験を経て、エッグ住まいる工房で「笑顔を作る住まいづくり」についてお客様に発信をし続けている。 パソコン・Web関係に強く、Instagramの公式アカウントでは毎週金曜日に失敗しない住宅計画についてライブ配信を行っている。

著者のすべての記事を見る