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自分たちで間取りは作れない。間取りを考えるのが大変なわけ

みなさんこんばんは
茨木市で自然素材の注文住宅を建てる工務店
エッグ住まいる工房 竹澤貫 です

「自分で間取りをちょっと書きました」

数件に1件そんなリクエスト、ご相談を頂くことがあります。
そして、多くの場合お客様は「そのままでは建てられない。」もしくは「建てない方がいい修正する場所があるはず」とお考えです。
さてさて、今日はそんな間取りについて注目してみましょう

そのままでは建てられないワケ

先の文で「そのままでは建てられないと思ってる」という話に触れましたが、絶対ではありませんが大抵そのままでは根本的に建てることができないケースが2例あります。

マス目の大きさと実際の広さの感覚がつかめていない

狭いトイレ デカいソファ 広い通路 など、それぞれどの空間にどんな物を置きたい、どんな部屋を作りたいかということはよくよく伝わるのですが、実際に大きさを当てはめると縮尺があっていないケースはよくある話。それを僕たちの方で修正をかけて欲しくてそういう相談をしてきてはる。というわけですね。

構造上耐震性が損なわれてしまい根本的に建てられない

柱や壁の位置次第ではそのままでそもそも建てることができない間取りになっているケースもあります。広さや空間の取り方次第で時々あるのでそんな場合もご説明はするようにしています。
ここまでの2つが「根本的に建てることができないケース」について。そしてこの次が「建てれんことはないけどそのままはオススメしてないケース」についての話となります。

家族の要望”しか”入っていない場合がある

家族の要望が入ってるならいいじゃないか。と思うかもしれませんが、実は間取りを作るのはそれだけではダメだったりします。いやダメでもないっちゃないんですが、そのままでも建てれますが、推奨してません。次の項では間取りを作る時の基本について話をしていきます。

間取りを構成する3原則

①家族の要望・暮らし方・住まい方に合わせて作る

今の暮らしの不満や苦労していることを解消したり、憧れている住まいのカタチを作る部分。これは冒頭の話の部分ですね。多くの場合「自由設計と言えばこれ」というイメージを持たれがちだったりします。もちろん大切な要素

②土地の持つ潜在能力に合わせて作る

どんな土地にもいい部分や悪い部分があります。
南向きの道路は日当たりが良いがプライバシー確保の配慮が必要
高低差のある土地はプライバシーが確保できるが費用がかかる
設計士と呼ばれる人たちは、その土地に行き、周りを見渡し、歩き、隣の建物を見て、その土地に対するほぼ最適解を出します。
「この土地の条件ならこの間取りが採光・通風・視線・費用の面で最もバランスがいい」という答えを作ってくれます。

③建物の性能を上げるために必要な作り

耐震や断熱の性能というのは、家の間取りや窓の大きさの影響を強く受けます。特に断熱性能は分かりやすく、大きな窓を取る=断熱性能は落ちます。しかしながら、光の入れ方などの計算で取りたい窓の大きさ、お客様が求める性能によって決まる窓の大きさや位置、そしてこの性能由来の窓の位置はそれぞれ条件が異なります。

自分たちで間取りは作れない。

家族の要望 土地の潜在能力 建物の性能
今上げたそれぞれの要素に対する「理想の間取り」はそれぞれ違う間取りになります。そして最終的にはそれぞれの要素と、最後に大事な要素、総額予算。これを合わせた4つの要素をお客様に説明した上でそのバランスを一緒に調整していくわけです。

時間をかけて、細かくヒヤリングをして、家を作る

いかがでしたでしょうか。お客様によっては空間把握能力がめちゃ高いお客様などの場合、それはもう綺麗な図面を手書きやアプリで書いてお持ちになったりします。しかし、そのままの間取りで実際に建つことはほとんどありません。それは、その他の要素があまりまだ反映されていないから。ご要望の間取りを否定するつもりは毛頭ありませんが、そのままで建たない理由はこういったところにあります。

日当たりと風通しを優先するか、プライバシーの確保を優先するか、家族の動線を優先するか、家の性能を優先するか。
間取りというのは、たくさんの条件を照らし合わせながら、お客様にとって最も理想が叶う形を追い求めて作るものです。
全てはお客様に「想像以上の家になった」と言って頂くための取り組み。間取りを考える時の参考になれば幸いです。