【住まいづくり10か条・第5条】「夏の日射遮蔽、冬の日射取得、通風、昼光利用、自然と調和した住まいづくりを目指します。」

こんばんは。
自然素材の注文住宅を建てる茨木市の工務店、エッグ住まいる工房の代表であり設計も担当しております長野です。

「住まいづくり10か条」シリーズも今回で第5条となりました。これまでの第1条から第4条までは、プロとしての誇りや努力の姿勢、お施主様と一緒に楽しむワクワク感、とことん妥協しない覚悟、そして潜在的なご要望を汲み取る提案についてお話ししてきました。どれも私たちの家づくりに欠かせない大切な考え方です。そして今回の第5条は、そうした想いを“自然との調和”という視点から語る内容です。

第5条【自然と調和した住まいを目指す】

夏の日射遮蔽、冬の日射取得、通風、昼光利用、自然素材を活かした住まいづくり。これこそが私たちが大切にする第5条です。

パッシブデザインとは?日本の知恵を現代に活かす

住まいづくりを考えるとき、多くの方がまず思い浮かべるのは「断熱性能」や「設備の快適さ」ではないでしょうか。ですが、もっと昔から日本の住まいに受け継がれてきた知恵があります。それが“パッシブデザイン”です。
自然の力をできるだけ上手に活かすことで、住まいはより心地よく、そして省エネにもつながります。

夏と冬の快適性をつくる工夫

例えば夏。大きな窓から差し込む光は心地よいですが、そのままでは室内が暑くなってしまいます。庇やルーバー、落葉樹の植栽を計画的に取り入れることで、強い日差しを遮り自然の涼しさをつくり出せます。
一方、冬は太陽高度が低くなるため、同じ窓からぽかぽかとした光が家の奥まで差し込み、暖房の助けになります。

自然の風と光を取り入れる暮らし

通風の工夫も大切です。窓の位置や高さを計算して設けることで、自然な風が家を抜け、エアコンに頼らず過ごせる時間が増えます。
また、昼間は照明に頼らず自然光で読書や家事ができると、それだけで暮らしが豊かになります。さらに調湿効果のある断熱材や漆喰などの自然素材を使うことで、機械換気に頼らず快適な湿度を保つことも可能です。

光熱費削減以上の価値―環境にも優しい住まい

こうした工夫は「光熱費が下がる」だけではなく、エネルギー消費を抑えることでCO₂排出量を削減し、未来の環境を守ることにも直結します。自然と調和した住まいは、地球環境に配慮した選択でもあるのです。

昔ながらの知恵を現代にアレンジする

「自然と調和した住まい」と聞くと特別なものに思われるかもしれませんが、実は日本の風土に合わせて受け継がれてきた昔ながらの住まいを現代的にアレンジしたもの。自然素材を活かし、太陽や風や光といった恵みを取り入れることで、心も体も健やかに暮らせる空間になるのです。

エッグ住まいる工房が目指す住まいづくり

第1条から積み重ねてきたように、私たちが目指すのは単なる「ハコとしての家」ではありません。お施主様の想いと暮らしに寄り添い、自然の力を味方につけることで実現する「唯一無二の舞台」です。第5条はその象徴であり、未来の世代にも誇れる家づくりの姿勢です。

これからも私たちは、プロとしての誇りを胸に、お施主様と一緒にワクワクしながら、妥協なく、潜在的なご要望をくみ取り、自然と調和した住まいをご提案していきます。
次回もどうぞ楽しみにしていてください。

この記事を書いた人

長野 孝彦

エッグ住まいる工房 代表取締役社長/設計担当 現在エッグ住まいる工房で建てる新築のお住まい全ての設計を担当している建築士。建築業界に携わり30余年、累計300棟以上の住まいづくりに関わってきた。デザイン、機能性、メンテナンス性、そしてお施主様のリクエスト。それらをバランスよく取り入れて暮らし方を提案することを得意としている。

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