「道具にこだわり、大切にし続けること」大工の極意を見学してきた
みなさんこんばんは
茨木市で自然素材の注文住宅を建てる工務店
エッグ住まいる工房 竹澤貫です

先日かれこれもう5年ほどぶりでしょうか。
エッグ住まいる工房の業者会、職人さんたちと一緒に日帰り研修旅行に行ってまいりました。いわゆる慰安旅行というやつです。エッグの社員一同と、業者さんたちとでわいわいバスツアー。それはそれは楽しかったのですけども。
今日はその視察で足を運んだ非常にマニアックな美術館。
『竹中大工道具館』という建物について、めちゃくちゃ興味深いお話があったのでお話してみようと思います。
https://www.dougukan.jp (竹中大工道具館HP)
鉋<カンナ>
まずはこちらをぜひ見てみてください。
こちらは大工道具の「かんな」という木の表面をきれいな真っ平にするために削る工具。
「表面を削るってこれ薄いレースの布みたいになってるけど笑」
それはとんでもなく作りこまれた切れ味抜群の代物だからです。
「かんな」という道具について、「使ったことはなくても名前は聞いたことがある。」そんな方もきっと多いのではないでしょうか。

では、
「昔は必須アイテムだった大工道具のかんなが、最近では家を建てる時にほぼ出番がない」
ということをご存じですか。
竹中大工道具館ってなに
”大工道具は、品質のよいものほど摩耗するまで使われ、消滅するという厳しい宿命をもっています。また、戦後から機械製材と電動工具が広まり、今日では手道具を使う職人は急激に少なくなってきました。
消えてゆく大工道具を収集・保存し、さらに研究・展示を通じて後世に伝えていくことを目的に設立されたのが日本で唯一の大工道具の博物館「竹中大工道具館」です。”
<HPより一部引用>
パソコンやスマホだけでなく、家を建てる道具というのも日々進化し続けてます。電動ドライバーみたいなのはその最たる例ですね。当然そんなもの昔はありませんでした。
工業化が進み、便利な道具が増えることによって作業がスムーズになったり、ケガをしにくくなったりするようになっていきました。
道具を大切にするということ
そこでふと気になったのが、一緒に見学をしていた大工さんの話。
「今ではほぼ使ってないですよねこういうの」
「そうやなぁ。もうほとんど出番ないなぁ。」
「でも、昔使ってた道具はもうずいぶんすり減ってるけど今でもとっといてるわ。」
大量生産されるようになった今と違い、昔はのこぎりやカンナなどの道具も一本一本手作業で作られていたわけですので、今とはずいぶん状況も違うとは思いますが
書記に残されている当時の大工は
「大工の仕事はまず何よりちゃんといい道具を使うこと。」
「そして、その道具をずっと長く大切に使うことが大事。」
そう語っていました。
これはきっとどんな仕事にも通ずるもので、特に僕たちのように『本物の素材を長く手入れしながら使ってほしいという願いを込めてもの作りをする人』は、物の大切さをもっと回りにも語っていかなきゃいけないなと感じさせられました。
最近では量産された安いものが多く売られるようになっていますので、だからこそいいものを手にして長く使いたいですね。