電気代より高くつく“消耗を減らす投資”という考え方
こんばんは
茨木市にある自然素材の注文住宅を建てる工務店、エッグ住まいる工房の勝田です。
先日の記事の延長線の話になりますが、安物買いの銭失いを避け、良いものを手入れしながら長く使う姿勢は物だけではなく、自分の身体にも同じだけ向けられるべきだと思っています。
道具を大切に扱える人が、自分の目や睡眠、体調には無頓着であることは本末転倒で、実に残念なこと
、仮にそれが趣味の道具だったとして、それを使えない身体になってしまえば、大事にしようという心さえ目減りするのではないでしょうか。
先日まとめた「住まいを明るく保つべき5つの理由」は、そのための具体策でした。
今回は“なぜそれをするのか”という価値観の話を置いておきます。

節約に見えて、実は高くつくもの
照明を落として電気代を抑えたつもりが、見落とし掃除の二度手間、眼精疲労からの肩こり・頭痛、寝つきの悪さによる集中力低下…数字にすれば、電気代より高いコストを静かに払い続けています。
丁寧に生きるとは、出費を減らすことよりも、消耗を減らす投資を選ぶこと。
明るさ・清潔・睡眠という“基本性能”を底上げすると、毎日の小さなミスや苛立ちが減り、時間と気力にゆとりを作ることができます。
道具と身体は同じ資産
良い包丁は砥げば切れますが、使い手の目が疲れていれば安全性の低下や食材の識別の低下から作業効率を落としてしまいます。
私たちが本当に長持ちさせたいのは、道具だけではなく使い手です。
身体が整えば、住まいの手入れも、道具の手入れも続けられる。
順番を間違えないことが、結果として物を長持ちさせる最短距離になると考えています。
正しい知識で脅威を遠ざける
「丁寧さ」は精神論ではなく再現可能な技術です。たとえば明るさ一つとっても、
・色温度=光の色味(K)。日中は4000–5000Kで作業の見え方を上げ、就寝前は2700Kで神経を落ち着かせる。
・演色性(CRI/Ra)=色の正確さ。Ra90前後なら食材や肌、汚れの色が正しく見え、清掃や仕上がりの判断が狂いません。
・グレア対策=フードや拡散カバー、間接照明で活用することで眼精疲労を予防直視のまぶしさを抑えることができます。
・自然光の活用=窓辺の阻害物を減らし、白系・しっくいなど高反射の壁天井で室内に光を回す。
しかも市販の照明器具には、調光・調色機能(リモコン/アプリ)や高演色モデル(Ra表記)、拡散カバーやシェード付きなど、手軽に取り入れられる選択肢が揃っています。小さな改善で、日々のストレスは目に見えて減ります。
小さな規律が、大きな自由をつくる
毎日の拭き取り、片づけ、点検。手間に見えるこの小さな規律が、潜在的なストレスを取り除き、いつでも使える&動ける状態=自由と軽さを生みます。
住まいを明るく清潔に保ち、よく眠る。それだけで、翌日の自分の“可動域”は広がり、趣味も仕事も続けやすくなる。丁寧さは、未来の自分への保証書と呼んでも良いのではないでしょうか。
今日のひと工夫で、明日の自分の余白を作ってみませんか。
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