木の可能性を広げる ― 木フェス展示会と無垢材トラス工法の新たな挑戦

木を学ぶ。「木フェス展示会」に行ってきました。

みなさん、こんばんは。
自然素材の注文住宅を建てる茨木市の工務店、エッグ住まいる工房の代表であり、設計も担当しております長野です。

先日、取引のある建材商社さんが主催した「木フェス展示会」に参加してきました。国産材の魅力や最新の木造技術を紹介するこのイベント。木にこだわった住まいづくりをする私たちにとって、とても刺激のある一日となりました。

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建築に使われる「トラス工法」という考え方。

展示会の中でも印象的だったのは、「国産無垢材を使ったトラス工法」の技術セミナーです。トラスとは、変形しにくい三角形を組み合わせて荷重を支える構造のこと。これは鉄骨の橋や大きな屋根などにも使われる仕組み。軽くて強く、広い空間をつくるのに適しています。

今回紹介された工法では、含水率や強度を一本一本検査した国産無垢材に、十字型の特殊金物を用いた金物工法を組み合わせ、さらに屋根にはトラス構造を採用することで、最大15メートルもの大空間を実現していました。
これまで無垢材では難しかった大スパンを可能にするこの技術。住まいづくりにも新たな可能性を感じました。

弊社でも採用している「SE構法」が考え方としては少し近いものです。どちらもスケルトン・インフィルという可変性のある住まいを建てられる特殊な構法。それが無垢材できるという点がとても魅力的でした。

伝統的な木造住宅と、その進化

今回の展示会を通じて、あらためて感じたのは「木の家は、時代とともに進化している」ということ。自然素材の良さを守りながらも、新しい工法や技術を取り入れていく。それにより快適で安心な暮らしを届けることができます。

エッグ住まいる工房では、これから先、木のぬくもりと構造の美しさを大切にしながら、次の時代につながる住まいづくりを目指していきたいと思います。

おまけ

最後におまけ。十数年前にいた工務店で大きなプロジェクトを任されていた時に大変お世話になった建材商社の担当者に再会しました。色々と無理難題をお願いしたこちらの方。当時全て快く対応して頂いた記憶があり、とても印象とある方でした。その後プロジェクトが終わり、私が退職した為、音信不通でした。彼も他の建材商社にいたのですが転職していたらしく以外な場所での再会でした。


設計の仕事をしていると絶えず追われている感じなのと少しでもいい住まいにと奮闘しています。かつ代表としての仕事もあり、展示会や研修会に参加することが儘ならないのですが、今回は再会と木の持つ力を感じた、とても有意義な一日となりました。

次回はもう一つ、今回の展示会でよかったものを紹介しようと思います。

この記事を書いた人

長野 孝彦

エッグ住まいる工房 代表取締役社長/設計担当 現在エッグ住まいる工房で建てる新築のお住まい全ての設計を担当している建築士。建築業界に携わり30余年、累計300棟以上の住まいづくりに関わってきた。デザイン、機能性、メンテナンス性、そしてお施主様のリクエスト。それらをバランスよく取り入れて暮らし方を提案することを得意としている。

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