断熱材って見たことある？セルロースファイバーでつくる“見えない快適”の話

みなさんこんばんは
茨木市で自然素材の注文住宅を建てる工務店
エッグ住まいる工房　竹澤貫　です。


住まいづくりを考え始めてる方に
「工事現場って実際に見たことありますか？」
と聞くと、多くの方が首をかしげます。
ましてや
「断熱材が入るところなんて見たことないですよね。」
という話になると、ほとんどの方がありませんし、そもそも「見よう」という発想になっていなかったりします。

でも、ほぼ全てのお客様が共通認識として持っているものがあります。
こういう見えない場所こそ、家の快適さや寿命を左右する大事なポイント　ということ。
今日はそんな見えない場所の最たる例、断熱材について少しだけ深掘りしてみましょう。どうぞお付き合いください。

そもそも断熱材って何？

断熱材とは、外の暑さ・寒さを家の中に伝えにくくするための材料のこと。
壁・天井・床の中に入っていて、いわば　家の保温・保冷装置　です。ただのプラスチックのケースに氷を入れるとあっという間に溶けますが、クーラーボックスに入れるとなかなか溶けない。それと同じい考え方ですね。
これがしっかり働くことで、エアコンが効きやすくなり、夏は涼しく、冬はあたたかい暮らしができます。

ひとくちに「断熱材」と言っても種類はさまざま。グラスウール、硬質ウレタンフォーム、そして今回ご紹介する「セルロースファイバー」。それぞれ性能や特徴が異なります。家の断熱材は、住み心地を決める重要な選択になります。

断熱材セルロースファイバーの特徴

現在エッグ住まいる工房のほぼ全てのお家で採用している断熱材セルロースファイバー。これは、新聞紙をリサイクルしてつくられる自然素材の断熱材。
特徴を一言で表現するのはなかなか難易度が高いので、手短かに2つだけ紹介。

　①将来の壁の中がカビたりするリスクがなくなる

1つは20年、30年後「壁の中がどうなってるのかわからない」ような状態でもカビが生えたり腐ってしまったりするリスクが低減することです。
壁の中は選ぶ断熱材や、雑な工事などがあると、そこからカビや木材の腐りの原因になります。湿気を吸放湿する性質をもつセルロースファイバーは、そのリスクを抑えられる点でとても優秀な断熱材です。

　②熱が伝わりにくいため室内がずっと快適

ふわふわの繊維で作られたセルロースファイバーは空気を含む量が多いという大きな特徴があります。細かくほぐされた繊維がぎゅっと詰まることで、熱を伝えにくい。湿気にも強く、さらに吸音性まで高い。そんな優れモノです。

他にも防火剤としてホウ酸が使われているため火にも強く、シロアリ対策にも効果があることなどいろいろありますが、今日は一旦割愛。自然素材のやさしさと、性能の高さを兼ね備えた断熱材として、最近とても人気が高まっています。

セルロースファイバーの工事の手順

セルロースファイバーは、“吹き込み工法”という専用の方法で施工します。

1. 透湿防水シートを貼って準備
   壁の内側にシートを張り、断熱材が逃げないようにします。

1. 専用のホースで断熱材を吹き込む
   高密度で隙間なく入るよう、職人さんが丁寧に調整しながら吹き込み。

1. 厚み・密度のチェック
   所定の厚みが確保できているか、ムラがないかをチェックします。

この“隙間なく入れる”という工程が、性能に直結します。職人の腕がしっかり出る工事だからこそ、現場を見学すると「こんな風に入ってるんだ！」と感動していただけるポイントでもあります。
本日実演をお客様にご覧いただきましたが「おぉー。。」と感嘆の声をいただきました。なかなか見れるものではありませんのでね。

将来見えない部分だからこだわりたいし、こだわって欲しい

家が完成すると、断熱材は壁の中に隠れてしまいます。だからこそ、どれだけ丁寧につくられたかが分かりにくい部分になります。
ですが、毎日の快適さ、光熱費の差、家の耐久性…そのすべてに関わるのが断熱材です。

将来見えないところにこそ誠実な施工を。
そして、見えない部分こそお客様にも知っておいてほしい。
エッグ住まいる工房が構造見学会を大切にしているのは、その理由があるからです。

断熱材についてもう少し詳しく見てみたい方はこちらの記事でもうちょっと専門的な話をしています。よろしければぜひそちらもご覧ください。

夏の涼しさ・冬の暖かさの秘密。構造見学でわかる『高断熱住宅』の工夫

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