薪ストーブのまわりで、ひと口に辿り着くまで
こんばんは
茨木市にある自然素材の注文住宅を建てる工務店、エッグ住まいる工房の勝田です。
今回、薪ストーブをテーマにしたイベントを開きました。
火を囲み、あたたかい一皿を分かち合う時間にしたくて、メニューは「焼きリンゴ」。
スタッフ間での雑談から、せっかくなら「今日ここで食べてよかった」と感じてもらえる味にという思いから、準備は素材選びと試作から始めることになったので、今回は”準備エピソード”です。

少量でも配りやすい形を探す(薄切り+パイの検証)
参加者とスタッフの試食数を確保するため、まずは薄切りリンゴをパイシートにのせ、オーブントースターで焼く方法を試すことにしました。
品種はこのあとご紹介しますが、スタッフからは「パイと合わせると味の印象が変わる」という指摘もあり、単体ではよくても、合わせる相手で香りや甘さの出方が変わる。
といった視点にも立ち返れました。
3品種を横並びで:甘味・酸味・食感の“筋”を見る
あたりを見渡してみると、近年は“高糖度”など特徴のはっきりした品種が増え、味や香りの良いリンゴが格段に増加している印象です。
パイに甘味・酸味・食感に注目して3品種を横並びで試食したところ、甘味が強いタイプは子ども受けが良さそうな一方、加熱後に単調になりやすい(シナノスイート)。
香りが強いタイプは生食向きで、焼くと香りが抜けやすい、パイと食べるとパイの風味にほどよく酸味がのってバランスが良いが、フィリングだけで食べると弱い(ぐんま名月)。
甘味と酸味のバランス型は火を入れても輪郭が保たれ、後味がきれい(サンふじ)。
この比較で、”リンゴそのものとして食べたいもの”と“加熱して全体で味わいたいもの”を、自分たちの中で確認することができ、結果的はサンふじ、バランスタイプが選ばれました。
焼き方の確認:下処理→200℃オーブン
選んだ品種の一部は、芯を抜いて最小限の下処理をしたうえで、耐熱皿に並べて200℃で試焼。
・果肉を崩しすぎない
・表面を乾かしすぎない(耐熱皿で果汁を受ける)
・スプーンで気持ちよく割れるやわらかさ
といったことには注意しました。
この焼成は私個人での実験だったため、全員での試食には至りませんでしたが、酸味の芯が残り、甘さがすっと立ち上がる感触はつかめました。
ちなみに使用したリンゴの品種については、運が良いことに、筋も外れることのない紅玉が手に入ったので、最終的にはそちらを使用しました。

最後に
今回はイベント準備の話にはなりましたが、生活の中で”工夫を凝らす手間をかける”という点と、弊社スタッフ達は一声かければ”こういうノリ”(笑)につきあえる人達揃いです。ということをお伝えしたくて今回の内容を書きました。
これからも、ご来場いただいた方たちに楽しんでいただけるようイベント計画をしますので、ご期待ください。