梅雨の季節に困りがちな洗濯物。快適な室内物干しライフを送るためには?

室内干しの悩み、なぜ梅雨になると増えるのか?

梅雨の時期は、毎日ジメジメとした空気が続き、外に洗濯物を干すことが難しくなります。
その結果、多くのご家庭で室内干しが日常となりますが、「乾きにくい」「部屋が湿っぽくなる」「においが気になる」といった悩みが後を絶ちません。
とくに、共働きの家庭や小さなお子さまのいる家庭では、洗濯物の量も多く、天候に左右されずに快適に干せる環境が求められます。

そんな中で注目されているのが、漆喰やシラス壁といった自然素材の持つ調湿性です。実はこれらの壁材を活用することで、室内干しのストレスを大きく減らすことができるのです。

調湿性が室内干しの快適さを左右する

室内干しで不快感が増す最大の理由は、空間に湿気がこもってしまうことです。
洗濯物から出た水分が室内にとどまり、結露やカビ、においの原因になります。これを解決するには、部屋全体の湿度バランスをうまく保つことが重要です。

そこで効果を発揮するのが、本漆喰やシラス壁(薩摩中霧島壁)といった自然素材の壁です。これらは単なる見た目の美しさだけでなく、優れた「調湿機能」を持っています。

本漆喰の特徴

本漆喰は古くから日本の住まいに使われてきた伝統的な左官材料で、室内の湿気を吸ったり吐いたりして自然に調節してくれるという特徴があります。
つまり、洗濯物の水分が空気中に蒸発した後、その湿気を一時的に漆喰の壁が吸収してくれるため、湿度が一定に保たれやすくなるのです。

シラス壁の特性

シラス壁(薩摩中霧島壁)は、火山灰シラスを主原料とした自然素材で、調湿・消臭・空気浄化の三拍子がそろった壁材です。
梅雨の時期はもちろん、一年を通じて空間を快適に保ち、洗濯物の乾きにも好影響を与えます。

室内干しスペースは「つくる」もの

快適な室内干し環境を実現するには、干す場所や空間の設計が重要です。
なんとなくリビングや浴室に干すのではなく、「住まいづくり」の一環として計画的に室内干しスペースを設けることがポイントになります。

吊るしやすく、乾きやすい場所を確保

間取り設計の段階で、通気性の良い位置や日当たりのいい窓際に物干しスペースを確保しておくと、ストレスの少ない家事動線が実現します。
天井から下げられる昇降式の室内物干しバーや、ランドリールームの設置も効果的です。

壁材の選定で湿度コントロール

この室内干しスペースの壁に漆喰やシラス壁を採用することで、調湿効果が加わり、より快適な環境になります。
ビニールクロスなどの一般的な壁材と異なり、自然素材は呼吸する壁といわれ、湿気を吸い取ってくれる力があります。

におい・カビ・ダニを防ぐには?

室内干しの最大の課題のひとつが「生乾きのにおい」です。
この原因は、湿った衣類に雑菌が繁殖することで起こります。つまり、湿度と温度の管理がカギになります。

自然素材の消臭効果

シラス壁には高い消臭効果があり、アンモニア臭や生活臭、ペット臭などを吸着・分解する力を持ちます。
そのため、部屋干ししていてもイヤなにおいがこもりにくく、空気がさっぱりとしたまま保たれるのです。

カビやダニの発生を抑制

さらに、湿度が高くなると繁殖しやすくなるカビやダニも、調湿機能のある壁材によって発生を抑えられます。
これは特に、赤ちゃんや高齢者、アレルギー体質の方がいるご家庭にとって大きなメリットです。

住まいづくりで得られる「洗濯のストレスフリー」

単に家の箱をつくるのではなく、「どんな暮らしを実現したいか」を出発点とするのがエッグ住まいる工房の住まいづくりの考え方。
室内干しの快適さを住まいの設計段階で取り入れることは、毎日の小さなストレスを軽減するうえで非常に大切です。

例えば、「雨が続いても洗濯に困らない空間」や「部屋干ししても空気が澄んでいる住まい」といった、日常の豊かさにつながる視点を盛り込むことで、住む人の満足度は格段に上がります

漆喰やシラス壁を取り入れた内装は、単なる機能面だけでなく、自然素材の心地よさや健康への配慮も感じられる住まいへとつながります。

自然素材×快適な暮らしを、梅雨の室内干しから見直す

梅雨の季節、洗濯物がスムーズに乾かずイライラした経験は、誰しもあるはずです。
しかし、室内干しの快適さを支える「壁」の選び方を変えるだけで、その悩みは大きく軽減できます。

自然素材である漆喰やシラス壁は、ただの建材ではなく、「暮らしを整えるパートナー」。空気環境を整え、においや湿度を和らげ、日常の“当たり前”をより心地よいものにしてくれます。

家の中で過ごす時間が長くなる梅雨だからこそ、今一度見直したいのが「室内干しの環境」です。
新築でもリノベーションでも、住まいづくりに自然素材の力を取り入れることで、洗濯をもっと快適に、もっと楽しいものへと変えてみませんか?






こちらの記事もご覧ください。

簡単メンテナンス 本漆喰壁の特徴と補修について – エッグ住まいる工房






この記事を書いた人

竹澤 貫

エッグ住まいる工房 取締役副社長/営業・広報担当 大手ハウスメーカー、中規模ビルダーの営業経験を経て、エッグ住まいる工房で「笑顔を作る住まいづくり」についてお客様に発信をし続けている。 パソコン・Web関係に強く、Instagramの公式アカウントでは毎週金曜日に失敗しない住宅計画についてライブ配信を行っている。

著者のすべての記事を見る