漆喰の塗り壁は掃除が大変? 意外と知られていない、家事ラクな自然素材の家

クロスを貼った壁と、凹凸のある風合いが魅力漆喰の塗り壁。掃除がしやすいのはクロスだろう、と思いがちですが、必ずしもそういうわけではありません。
ここでは漆喰壁の手入れや注意点について解説します。

1.汚れにくい漆喰壁 汚れやすいビニールクロス

 ▶ホコリの付かない漆喰壁

消石灰が主原料の漆喰壁は、静電気を溜め込まないためホコリが付着しにくく、壁自体が汚れにくいという特徴があります。ホコリが床に落ちるので掃除機をかけるとまとめて綺麗にすることができます。

 ▶ホコリのたまるビニールクロス

それに対しビニールクロスは静電気を帯びるためホコリが付着してしまいます。結果、掃除機をかけても部屋のホコリが取り切れない状態が生まれます。

2.拭き掃除のしにくい漆喰壁 拭き掃除のしやすいビニールクロス

 ▶汚れが染み込む漆喰壁

お茶や醤油など水気のあるものが付くと染み込んでしまい、簡単に汚れを取ることができません。拭き掃除のしやすさという点ではかなり不利な点に注意が必要です。

 ▶汚れをはじくビニールクロス

一方ビニールクロスは汚れをはじくため、硬く絞った雑巾で拭き掃除をするなどの手入れをすることができます。

3.修繕メンテナンスのしやすい漆喰壁 貼り直しが大掛かりなビニールクロス

 ▶基本的に塗り直しの必要がない漆喰壁

漆喰壁は新築の時点から10年、30年経過しても基本的に塗り直しのメンテナンスの必要がありません。物をぶつけた箇所の補修や、汚れが気になる所をヤスリで削り取るなどの軽微な修理ができる点も魅力と言えます。

 ▶経年劣化で貼り直しが必要なビニールクロス

接着剤の弱りやビニールクロスのヘタりで剥がれてきてしまうビニールクロスは、早ければ10年程度で貼り直しのリフォーム工事が必要になります。メンテナンスコスト面で劣ることは把握しておいた方がいいでしょう。

4.漆喰壁とビニールクロスの有効な使い分けとまとめ

 漆喰壁ビニールクロス
ホコリが付きにくい
拭き掃除がしやすい
メンテナンスコスト
初期コスト
オススメの使い分け玄関・シューズクロークシューズクローク
リビングキッチン
ダイニング洗面脱衣室
寝室トイレ
ウォークインクローゼット
洗面脱衣室
トイレ

※1.上記表は漆喰が持つ『調湿性能』と『消臭性能』も加味して判断したものになります。
※2.シューズクローク、トイレの2室は拭き『掃除のしやすさ』と『消臭性能』のどちらを優先するかによって、お客様の判断が分かれるため両方に記載しています。

5.どんな理由で漆喰壁を選ぶのか、ビニールクロスを選ぶのか

漆喰壁とビニールクロスの違いは、どちらか一方が単純に優れているというものでなく、その特性や良し悪しを理解して「自分たちのライフスタイルに合うのは何か?」をきちんと考える必要があるものです。

エッグ住まいる工房では、ここには書いていない魅力も踏まえ、お客様には多くの場合漆喰壁を広く採用していただくことをオススメしています。

漆喰壁の魅力の中に「部屋の空気が澄んでいる」というものがあります。これは、実際にその部屋に立って初めて気付く、感じることのできる部分。
完成したお住まいのご案内も承りますので、是非お気軽にお問合せください。

この記事を書いた人

竹澤 貫

エッグ住まいる工房 取締役副社長/営業・広報担当 大手ハウスメーカー、中規模ビルダーの営業経験を経て、エッグ住まいる工房で「笑顔を作る住まいづくり」についてお客様に発信をし続けている。 パソコン・Web関係に強く、Instagramの公式アカウントでは毎週金曜日に失敗しない住宅計画についてライブ配信を行っている。

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