太陽光発電の設置に足場は必要?足場代だけで数十万かかる工事費 茨木市|自然素材|注文住宅|工務店

太陽光発電システム。通称太陽光
新しく家を建てようとしているお客様からも、既に新築のお住まいに住まれているオーナー様からも、この太陽光発電システムの存在はやはり気になるようで
「太陽光って今付けても得じゃないですよね?」
そんなお問合せは後を絶ちません。
今日はそんな太陽光発電システムについて、実際にオーナー様のお家でリフォーム工事としてご依頼を頂いて付けてきたので、その時にあった出来事を紹介してみたいと思います。
今日は『太陽光発電システムお得なの?』的なテーマではないので、そういうお話はまたの機会としましょう。
コンテンツ
太陽光発電システムを設置しました
この度太陽光発電システムを設置いたしました。元々弊社工務店エッグ住まいる工房で建てたオーナー様の家。かねてより
「訪問販売の営業マンに話を聞いて、いずれエッグさんに相談しなきゃと思っていた。」
そう言ってお見積りのご依頼を受け、設置するに至りました。
太陽光発電システムの設置に必要な工事
太陽光の工事と言えば、屋根にペトっとパネルを載せればおしまい というわけにはいきません。
◎足場工事
◎パネル設置工事
◎宅内配線工事
主な工事はこの3つです。
通りすがりの方に言われた一言。「足場代がもったいない」
さて、そんな太陽光の工事は、まず足場を建てる所から始まります。
そんな足場工事に立ち会っていた時の出来事です。
「何か工事するん?ソーラーか?」
声をかけてきたのは自転車にまたがったおっちゃんでした。
「そうなんです~」
「やっぱそうか。ウチは太陽光足場無しでやってくれるとこ探したから安くできてん。
セキスイかどっかに見積り取った時も足場有りやったから高かったわ。」
(シャー…)
一方的に安くできたんやで話を置いて去って行かれたのでちょっと面食らってました
労働安全衛生法義務。安全対策の大切さ
まずこのお話は根本的に、ほぼ確実に『労働安全衛生法義務違反』にあたり、懲役または罰金の罰則が科せられる可能性があります。なので、「足場無しで高所作業をした」という事実はあんまヨソで言わん方がいいやつです。
そんな違法工事だったわけですが、それによって工事を依頼した人と、工事を受けた業者さんの視点でお互いのメリットやデメリットをちょっと考えてみましょう。
【工事業者目線】
◎相見積もりで安くなるため工事を依頼してもらえる。
✕労働安全衛生法義務違反にあたり、バレたら罰則を受ける。
✕生命の大きなリスクを負う。
【依頼者目線】
◎安く工事をしてもらえる。
✕万一転落事故などがあったら普通に事故物件になる。
双方の視点でみても罰則があるのは工事業者のみなため、依頼者側にはあまり関係ありません。
しかしながら、根本的に人がケガや、最悪死に至る可能性があるリスクのある工事を依頼するというのが、本当に危ない話だと思っています。
お客様は知らない。「腕利きの職人なら足場はいらないもの」と勘違いしてもおかしくない
お客様にとって、高所をひょいひょいと歩く職人さんを見ても、「神業」にしか見えず、そもそも高所作業が本当に危ないこととして建築業界全体が
安全対策をしないと高所作業はしてはならない。
としている昨今の事情を知りません。
だからこの話は、こうした高所作業が本当に危険なことだと伝えていない業者さんが良くない という結論になります。
「リスクを負うのも、違反で罰則を受けるのも業者だから注文した自分は無関係。」
確かに仕事を依頼するお客様側は、特に何か罪に問われるようなことはありません。
ただ、こうした高所作業からの転落事故というのは死亡のリスクが非常に高い事故です。
令和5年
全産業の労働災害死亡者数:755名
墜落・転落 :204名
交通事故 :148名
墜落・転落による死傷者数:20,758名
この件数を見て少ないと感じる方はきっとほとんどいないと思います。
1日に56人の人がどこかの現場で転落してケガを負っていて
2日に1人。どこかの現場で転落して命を失っています。
大事なことなのでもう一度言いますが、「こうした高所作業が本当に危険なことだと伝えていない業者さんが良くない」んです。
しかし、結果的に死亡事故が発生してしまっても、その家に住むのは皆さんです。
それが二次被害として皆さんが苦しまないために、知っておいて欲しいなと思った次第です。