『高気密住宅』ってどうやって作るの?構造見学で実際に見てみよう。

みなさんこんばんは
茨木市で自然素材の注文住宅を建てる工務店
エッグ住まいる工房 竹澤貫 と申します。

以前アップした『構造見学会で見るべきポイント』シリーズ、今回は<気密性能>のテーマの部分に絞ってお話していこうと思います。

<気密性能>の高い家、いわゆる『高気密住宅』と呼ばれるこのお住まい。どうやってその『高気密住宅』を作っているか皆さんはご存じでしょうか?
今日はそんな工事現場、構造現場のウラガワのお話になります。
ずいぶんとマニアックなテーマとはなりますが、「一生に一度の大きな買い物」とされるこのマイホーム計画。知りすぎて困ることなんて何一つない。むしろ知ったうえでどうするかを考えるべきイベントだと僕たちは思っています。
ぜひ最後までお付き合いください。

それでは参りましょう。

以前アップした『構造見学会で見るべきポイント』の記事では、幅広く耐震や断熱などについてお話していますので、よろしければぜひそちらもご覧ください。

https://www.egg-jp.com/staff_blog/staff_blog-22271/

そもそも「気密性」って何?

この記事をご覧の皆さんにはひょっとすると蛇足になるかもしれませんが、少しだけ「気密」というものについて触れておこうと思います。

気密性(きみつせい、: air tightness[1])とは、密閉した気体が外部に洩れない、または減圧した内部に気体が流入しない性質を言う。
(wikipedia引用)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%97%E5%AF%86%E6%80%A7

こと建物に対して使う場合は、「建物の壁や床や窓などにできる隙間が多い」ことを、「気密性が低い」と表現します。
「隙間が少ない家」は「気密性が高い家」
つまり、『高気密住宅』と呼ばれます。

そして、この気密性の高い低いを判断する基準になるのが C値 という指標。
「㎠/㎡」で表されるこの数値は、

「建物1平方メートルあたりに、スキマが何平方センチメートルあるか?」を表すものです。

1㎠/㎡ の場合、1平方メートルの壁に対し、1平方センチメートルの隙間があるよ。となるわけです。

※実際にこんなキレイな真四角の隙間があるわけではありません。木材と木材の間に目に見えないほどの隙間があり、その隙間の面積を全て足したものが基準となります。画像はイメージです。

「気密性」ってどうやって決めるの?現場で実施する気密測定について

そんな建物の「気密性」。これは実際に工事現場で機械を使って測定します。これを気密測定と言います。

専用の機械を設置して、室内の空気を外に送り出します。
目一杯空気を送り出すと何が起こるか?

目に見えない隙間から室内に空気が流れ込んできます。

この隙間の数値を計測する。それが気密測定です。

この気密測定のいいところは、実際に工事現場で作られた建物自体を測定するというところ。
当たり前のことですが、設計図の段階で「隙間ができるような設計」をするなんてことはありません。理想論だけを言うなら、隙間は0になるに越したことはないのです。

しかし材料にはほんの数ミリ。0コンマ数ミリなどのズレやゆがみはあって、その組み合わせ、重なりによって大小隙間は生まれます。

だからこそ、こうして工事現場で「隙間の少ない家をキチンと作ることができているか?」の確認をすることに意味があるわけですね。

『高気密住宅』の作り方を構造見学で学ぼう

さて、ここまでで『高気密住宅』というものについてなんとなくご理解いただけましたか?
そんな『高気密住宅』。それを作る方法というのは実は案外シンプルな方法です。

「しかし材料にはほんの数ミリ。0コンマ数ミリなどのズレやゆがみはあって、その組み合わせ、重なりによって大小スキマは生まれます。」

前項で書いた通り、どういう家の作り方をしてもそのままでは隙間が絶対に生まれます。
そんな隙間をなくすために

このように、手作業で隙間になりうる場所を一か所一か所丁寧に全部目張りする。
これが高気密住宅を作るために必要なプロセスです。

これは余談ですが、エッグ住まいる工房では「この目張りするテープが経年劣化により剥がれてしまうのが怖い。」という理由から、わざわざドイツのWURTH(ウルト)というメーカーのEURASOL(ユラソール)という高耐久気密テープを使っています。

それは「新築を建てたときに高気密住宅になっていても
 5年10年経った時に隙間が生まれてたら意味がない」という当たり前の理由から。

そんな『高気密住宅』にするための工事を実際に見ることができるのが、この構造見学のシーンになります。

構造見学会開催。実際のお家を見に行こう

そんなテーマで今回記事を書きましたが、この構造見学会では「気密工事をする直前」のタイミングになります。
なので、びっしりと目張りされた様を見てみたい!という方は、また別の日に個別でご案内をすることになります。ですが、この構造見学会では、また違うポイント

「断熱工事」

の様が見られる貴重なタイミング。

是非とも足を運んでみてくださいませ。
ご予約は下記イベントフォームで受付中。
ご来場心よりお待ちしております。

この記事を書いた人

竹澤 貫

エッグ住まいる工房 取締役副社長/営業・広報担当 大手ハウスメーカー、中規模ビルダーの営業経験を経て、エッグ住まいる工房で「笑顔を作る住まいづくり」についてお客様に発信をし続けている。 パソコン・Web関係に強く、Instagramの公式アカウントでは毎週金曜日に失敗しない住宅計画についてライブ配信を行っている。

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