キッチンのグレードって何?キッチンの選び方を解説します

システムキッチン1

1. はじめに:キッチンは住まいづくりの「心臓部」

住まいづくりにおいて「キッチン」は単なる設備ではなく、家族の暮らしを支える心臓部です。
毎日の食事はもちろん、子どもと一緒に料理をしたり、友人を招いてホームパーティをしたりと、キッチンはコミュニケーションの場としても活躍します。

だからこそ「どんなキッチンを選ぶか」は暮らしの満足度に直結します。今回はその選び方をできるだけ分かりやすく深掘りしていきます。

みなさんこんばんは 茨木市で自然素材の注文住宅を建てる工務店
エッグ住まいる工房の竹澤貫と申します。

2. キッチンのグレードというシステム

グレードの基本的な考え方

キッチンのグレードは「装備・素材・デザインのランク」を意味します。
メーカーごとに名称は違いますが、だいたい「ベーシック」「ミドル」「ハイエンド」の3段階が設定されています。

素材による違い

  • 天板
    • ステンレス:安価で丈夫、ただし傷がつきやすい
    • 人工大理石:見た目が美しく手入れしやすい
    • 天然石・セラミック:高級感があり、耐久性抜群
  • 扉材
    • メラミン樹脂:安価、色柄が豊富
    • 塗装仕上げ:高級感があり、光沢やマット質感を演出できる
    • 無垢材:温かみがあるが価格が高い
  • 収納
    • 開き扉収納:低コストだが奥の物が取り出しにくい
    • スライド収納:使いやすさが格段にアップ
    • ソフトクローズ機能:音が静かで安全

キッチンの種類で悩んでる方へ

3. 松竹梅で分けたときの違い(参考)

グレード主な仕様メリットデメリット向いている人想定価格帯
ステンレス天板、開き扉収納、標準水栓コストが安い、最低限で十分掃除が大変、収納が使いづらい単身者、賃貸やセカンドハウス50〜80万円
人工大理石天板、スライド収納、人気の標準機能付デザインと機能のバランス◎豪華さは控えめ子育て世帯、共働き夫婦80〜130万円
天然石・セラミック天板、ハイグレード収納、最新設備フル搭載高級感・清掃性・使いやすさ抜群高価格、オプション費用もかかる料理好き、こだわり派、二世帯住宅150〜250万円

4. グレードによって選べないもの

ここまでで「グレード」というものについて少し解説してみましたが、勘違いをすることがとても多い部分があるので、そのことについてもう少し説明します。

少し車でたとえ話をしてみましょう。
TOYOTAという車メーカー
そのメーカーは【プリウス】や【カローラ】や【アルファード】などの色んな車を作っています。
その中から【プリウス】を選びました。
オプションとして「カーナビ」や「シートの色変更」を注文した。

LIXILというキッチンメーカー
そのメーカーは【リシェル】や【アレスタ】や【シエラ】などの色んなキッチンを作っています。
その中から【リシェル】を選びました。
オプションとして「食洗器」や「パネルの色変更」を注文した。


と、これで伝わると嬉しいのですが、この「グレード」というのは「車種の違い」ぐらい全く違うものです。

【プリウス】のオプションで選べるカーナビは、【アルファード】でも選べる。
【プリウス】のオプションで選べるシートのデザインは、【アルファード】では選べない。

このように、根本的に違うものなので、選べないオプションがあるということです。
この部分を結構勘違いしてしまう方が多いので、よく気を付けるようにしてください。

システムキッチン2

標準仕様になりがちな竹グレード

そんなシステムキッチン各種グレードの違いですが、基本的に住宅会社はその内【竹グレード】。つまり真ん中ぐらいの物を標準仕様として設定している場合がとても多いです。

LIXILのノクト
パナソニックのラクシーナ
トクラスのBb


などがそれに当てはまりまして、これらのキッチンは値段差があんまりないです。
つまり、同じぐらいの価格になるなら同じぐらいのグレード同士で別メーカーさんのものも比較してみるということが出来るわけです。そうなると選択肢は急にぐんと増えるわけです。

※住宅会社によっては標準仕様のシステムキッチンを別のメーカーに変更することが出来ない場合や、変更する際に変更オプションとしてお金が掛かってしまう場合があります。よくご確認の上変更の検討はするようにしてください。

値札に注意!定価と実際の価格

システムキッチン3

工務店やハウスメーカーに話を聞きに行く前に先に水回りショールームに行く方がいますが、それは全然OKです。一目惚れするシステムキッチンやユニットバスに出会えたらとても素敵な事。是非お気に入りを探してみてください。

ただし、実際にメーカーショール―ムに行ったときには注意が必要なのが、価格のこと。ショールームに置かれている値札には定価の金額のみが書かれていて、実際の金額とは全く異なる金額が書かれています。ややこしい

そのため、ハウスメーカーの担当者に同行してもらうか、価格は一旦スルーするのも手です。
「参考にならない参考価格」というつもりで見るようにしましょう。

ショールームでの確認ポイント

子育て世帯向け

  • 高さ調整できる収納
  • ソフトクローズ機能(子どもの指はさみ防止)
  • 汚れが落ちやすいシンク

シニア世帯向け

  • 引き出しの開け閉めの軽さ
  • IHクッキングヒーターの安全性
  • 座って調理できる高さの検討

料理好き・ホームパーティ派向け

  • ワイドな調理スペース
  • 大型オーブン・食洗機のビルトイン
  • 見せる収納でデザイン性アップ

キッチンのお気に入りを探す

グレードの違いの話いかがでしたでしょうか。

キッチンのグレード選びは、予算 × 機能性 × デザイン のバランスが重要です。

  • 梅:シンプルでコストを抑えたい人向け
  • 竹:最もバランスが取れていて多くの家庭におすすめ
  • 松:こだわりや高級感を求める人に最適

最終的には、ショールームで実際に触って比べるのが一番。写真やカタログでは分からない「使い勝手」が体感できます。ぜひ足を運んで、自分たちにピッタリのキッチンを見つけてください。


「グレードグレード言うけどピンとこない」というお客様が過去にいらっしゃったので、今日はそんなテーマでお話させて頂きました。

皆さんもお気に入りの水回り設備と素敵な出会いができますように。心から祈ってます。
それではみなさん おやすみなさい

この記事を書いた人

竹澤 貫

エッグ住まいる工房 取締役副社長/営業・広報担当 大手ハウスメーカー、中規模ビルダーの営業経験を経て、エッグ住まいる工房で「笑顔を作る住まいづくり」についてお客様に発信をし続けている。 パソコン・Web関係に強く、Instagramの公式アカウントでは毎週金曜日に失敗しない住宅計画についてライブ配信を行っている。

著者のすべての記事を見る