上棟式から現場での電気配線打合せ ― 暮らしを形にする大切な時間

みなさん、こんばんは。自然素材を使った注文住宅を建てる茨木市の工務店、エッグ住まいる工房の代表であり、設計も担当しております長野です。
今日は、先日行いました上棟式と、その後に続く電気配線の現場打合せについてお話したいと思います。
祝上棟。建物の骨組みが立ち上がる日。
弊社では、上棟の日は大工さんがギリギリまで作業していることや、お施主様が平日の調整をしにくいことから、後日にあらためて上棟式を行うスタイルを採っています。
※上棟とは…
_建物を建てる工事において、「柱・梁・屋根などの骨組みが一気に組上がる日」のことを指します。
※上棟式とは…
家の骨組みが無事に組上がったことを神様に感謝して、工事の安全を祈る儀式。その歴史は古く、一説には2000年も前弥生時代からあったともされます。そんな伝統儀式のことです。
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上棟式についてはもう少し詳しく書いている記事もありますので興味がある方はぜひご覧ください。
https://www.egg-jp.com/staff_blog/staff_blog-17386/
今回のお施主様も上棟当日はお仕事で来られず、上棟式の日が“上棟後初めてのお住まいとの対面”となりました。現場に到着された瞬間、建物を見上げながらワクワクしている様子がこちらにも伝わってきました。
上棟式。新築工事の節目を迎える。
まずはスタッフと大工さん、お施主様ご家族で上棟式を行いました。住まいの無事とこれからの工事の安全を祈り、棟が上がったことを皆で喜び合う特別な時間です。式の最後にはお施主様から温かいお言葉をいただき、私たちも大工さんも身が引き締まる思いでした。
式の後、建物の中をご案内すると、ご主人が図面を見比べながら「ソファをここに置いて…」と嬉しそうに話され、奥さまはキッチンの位置に立って「ここから吹抜けが見えるんですね。開放感が想像以上です」と、新しい暮らしを思い描いておられました。こうした“実際の空間を体感した時の気づき”は、このタイミングならではのものです。
現場に行くことで見つかるイメージとのズレを無くす。電気配線打合せ。
そのまま電気配線の現場打合せへ移ります。図面ではスイッチやコンセントの位置を決めていますが、実際の高さや距離感は図面だけでは分かりづらいもの。上棟後の骨組みだけの空間で確認することで、暮らしにフィットした位置を一緒に探していきます。
玄関から順に、部屋ごとにスイッチや照明の位置を説明しながら、実際に立って触れる位置で確認します。「帰ったときここで灯りがつくと便利ですね」「洗面まわりではこの辺にあると使いやすいですね」といった生活シーンに合わせて微調整を行います。
特にキッチンは家電が多いため念入りに。炊飯器、レンジ、ホットプレートなどの使い方を伺いながら、必要に応じてコンセントを追加することもあります。子ども部屋では、成長後の勉強机の配置まで想像しながら打合せを進めました。
こうした現場での電気配線打合せは、単なる確認作業ではなく、図面上の「住まい」がお施主様の「暮らし」へと近づいていく大切な時間です。今回のお施主様は事前にかなり綿密な打合せをされていたこともあり大きな変更はありませんでしたが、そのときに考えていたことを思い出しながら、一つひとつ丁寧に確認してくださいました。
住まいづくりは、ひとつひとつの工程の積み重ねです。上棟式と電気配線打合せは、その中でも暮らしやすさを整えるとても重要な節目。これからも丁寧に、お施主様と一緒に住まいづくりを進めていきたいと思います。