【住まいづくり10か条】第8条「家を大量生産するのでなく、手間暇をかけ、丁寧なモノづくりを行い、後世に残すべき建築技術が守れる住まいづくりをいたします。」

みなさん、こんばんは。自然素材の注文住宅を建てる茨木市の工務店、エッグ住まいる工房の代表であり設計も担当しております、長野です。
「住まいづくり10か条」も、いよいよ第8条までやってきました。これまでお伝えしてきた内容の中には、“丁寧に向き合う”という言葉がいくつも出てきました今回のテーマは、まさにその根っこの部分──「手間を惜しまない」という姿勢についてです。
前回記事【第7条】はこちら
https://www.egg-jp.com/staff_blog/staff_blog-22402/
◆ 手間を惜しまないことに意味がある
私たちは、住まいづくりの中で一番大切にしているのが“時間”です。設計にかける時間、現場で職人さんと話し合う時間、そして何よりお施主様と一緒に過ごす打合せの時間。このどれもが、住まいの完成をより良いものへと導いてくれる大切な工程です。
間取りや素材を選ぶ打合せのとき、何度も図面を見直したり、床の色を悩んだりすることがあります。その時間は決してムダではなく、暮らしを丁寧に見つめ直す貴重な時間だと思っています。「この窓から見える景色を大切にしたい」「子どもが巣立っても居心地のいい住まいでありたい」──そんなお話を重ねながら、一緒に“未来の暮らし”を形にしていくことが、私たちの喜びでもあります。
大量生産の家づくりでは、どうしても効率やスピードが優先されがちです。でも、私たちはお施主様としっかり話し合い、手間をかけてつくることで、その家が「本当にその人らしい住まい」になると信じています。手間を惜しまないことは、暮らしを丁寧に紡ぐことと同じなのです。
◆ 職人の手仕事を未来へ
もうひとつ、私たちが大切にしているのが“人の手によるものづくり”です。木の癖を読み、微妙な調整を重ねながら仕上げていく大工さん。漆喰の壁を、一枚のキャンバスのように仕上げる左官職人さん。見えない部分にも丁寧な工事を行う。こうした技術は、長い年月をかけて培われてきた日本の宝です。
効率ばかりを求めてしまえば、こうした技もいつか失われてしまいます。私たちはその技術を受け継ぎ、次の世代に伝えていくことも、工務店としての大切な使命だと考えています。
◆ 丁寧に建てた家は、時間とともに美しくなる
手間をかけて建てた住まいは、時間とともに味わいを増していきます。無垢の木が日差しを受けて色づき、漆喰の壁にやわらかな陰影が生まれる。そんな変化を楽しみながら暮らせるのも、丁寧な住まいづくりだからこそ。
完成した瞬間がゴールではなく、そこからまた新しい時間が始まります。住まいも人も育ち合いながら、やがて次の世代へと受け継がれていく──そんな住まいづくりを、これからも大切に続けていきたいと思います。
次記事【第9条】 ~公開をお待ちください~